庭師のお仕事(低木刈り込みと雑草除去 この時期に頭を悩ます チガヤ を徹底的に除去します )

お世話になります

公園管理の仕事を請け負っていますが一回目の低木刈り込み作業に従事していきます。

低木とは腰から下の高さの樹木で、公園ではツツジ系統が多いです。

こんな感じに点在しているんですが、暖かくなってきて樹木も生育が良く、勢い良く枝が伸びるため定期的にお手入れをしなくてはいけません。

刈り込み作業をする際の注意点やコツです。

①最初に刈る高さを決める

手を入れる前の玉物は枝が爆発するように上に伸びているものがほとんどです。

これを伸びる前の高さに刈り戻します。ちょうど葉っぱがすこし残るくらいの位置がいいでしょう。そこにハサミを当てて左手を固定して右手だけを動かします。

この時力を入れすぎると表面がガタガタになり見た目が悪くなるので軽くリズムよく刈り込むことを意識してください。

ハサミ全体をつかって刈り込むと効率よく仕上がります。

②塗り絵のように

例えば塗り絵をするときは端から塗り始めて徐々に広げて行きます。その要領で刈り込みも端から徐々に広げて行きます。

そうすることでムラなく刈り込めます。

③角は少しハサミを斜めに入れる

セオリー的には側面を刈ってから頭を刈っていくことが多いです。

そうすると縦と横からハサミやトリマーをいれるので角の部分は角刈りのように四角くなります。

こうなると何とも人工的で落ち着かない雰囲気といいますかそんな感じになります。そのため角は斜めにハサミを入れることで全体的に丸みを付けるように意識することで自然な感じがでます。

④裾の部分を真っ直ぐにする

※綺麗に見せるために一番大切なこと

上部を綺麗に刈っても下部の部分(裾といいます)が揃っていないと美しい仕上がりにならないので少しやりずらいですがハサミを入れて真っ直ぐに揃えるよう意識します。

これらのやり方を遂行していけば綺麗に仕上げることができます。

刈り込みのコツはこんな感じですが気になるのはツツジの中から生えている背丈の高い雑草ではないでしょうか?

この雑草はチガヤと呼ばれる物です。

このようにススキみたいに中に無数に生えて、上に伸びていきます。

チガヤは日当たりのよい丘陵地、原野、草地、野山にごく普通に見られ、道端、畑、公園、空き地などどこでも生えますし、草刈りが良く行われる場所にも出現します。河原の土手などでは、一面に繁茂することがあります。

芽の先端が細く尖り、塩化ビニール製の蛇腹ホース程度なら下手すれば貫通します。

地下にしっかりした匍匐茎を伸ばすので、やっかいな雑草です。

ですが、尖った葉は、昔の日本で邪気を防ぐと信じられていて、魔除けとしても用いられたとも言われている一面もあります。

何にせよ厄介な雑草であることには変わりありません。

何でこんな除去しづらい雑草が増えたのか?生態系が変わったんですかね?

私たちは仕事の効率を考えて雑草の除去には除草剤を散布する場合が多いです。

この場合は厄介な事にツツジの中という最悪な場所に生えているので除草剤の散布は出来ない状況です。

ひたすら手と鎌を使って除去していきます。

あまり太くない物は強めに引っ張れば根っこごととれるので力に自信のある方は是非(笑)

しっかりしているものは引っ張っても取れない場合があるので鎌で元を切断します。

シンプルですがツツジの中に手を突っ込んでチガヤの塊をギュッと握り、元を一気に切断します。

以外と綺麗に取れるのでストレス発散になりますよ(笑)

鎌は刃の部分がノコギリのようになっているノコ鎌を使うことをオススメします。(普通の鎌でも新品やまたそれに近い物は切れ味が良いので切れます。)

勢いをつけすぎて自分の身体を傷つけないようにしてください!

そんなこんなで作業開始後30分。

ようやく切り終えました。

何で樹木の間から雑草が出てくるか不思議に思いませんか?

ハッキリとはわかっていませんが草の種が風などで飛ばされて樹木の間に入り込み、生えてくるといった説が私たち庭師の間では有力です。(何か新しいご意見あれば教えてください!)

ちなみに刈り込んで表面整えれば綺麗に見えますが またすぐに伸びてくるので根元の方で除去するようにします。

庭師のお手入れ(個人邸ビフォーアフター)

お世話になっております🙇

庭師の仕事として個人邸の管理がありますが元々木や草が伸びていたものを綺麗に手入れすることで見え方や感じかたが代わってくるのが庭師の醍醐味の1つといえます。

また綺麗になったときの達成感も格別なものがあります。

今回は実際行った個人邸のビフォーアフターを進め方や木の手入れ法を挟みながら解説します。

こちらが施工前です。

奥からサザンカ、ゴヨウマツ、サワラなどがあり手前にはシダレモミジ、クロマツ、イトヒバもあります。さらには下草の処理も依頼されました。中のツツジは花が最盛期なので触らないことにしました。

施工の手順としては最初に下草を処理します。理由は木を剪定してから下草を処理すると落ちた枝ゴミ等で、作業がやりづらくなったり、後の掃除で二度手間になるからです。

今回は肩掛け式の草刈り機を使って綺麗にしていきます。

この場合において注意しなくてはならないのは窓ガラスや車への配慮です。草刈り機で草刈りをすると小石が飛ぶためひどいときには窓が割れてしまったり、車には傷をつけてしまいます。

防止策としてコンパネやネットなどを設置して保護するようにします。

もちろんですがお隣さんへの声掛け等も忘れずに。

下草の処理を終えたら木の剪定に移っていきます。

サザンカは新しく伸びた枝を輪郭線上まで切り詰めて形を整えるようにします。

今回はチャドクガの被害はありませんでしたが見つけた場合は直ちに処理をしなくてはなりません。

5~6月と8~9月に発生するのでそろそろ一回目の発生があってもおかしくないです。前年などにチャドクガがついていたサザンカの葉の裏には卵を産み付けるためもし見つけた場合はその葉ごと処分します。

ただ中々見つけられなくて孵化してしまった場合は群れで集まって葉の裏についているため殺虫剤等を散布して早めに対処します。チャドクガは触ったり近くに行くと毛により被れてしまうので絶対に近寄らないようにします。

ちなみに私たちは殺虫剤としてトレボン乳剤をオススメします。

少ない希釈で効き目が抜群なため人への影響も少なく済みます。

駆除した毛虫にも触れないように気を付けてください。

ゴヨウマツは剪定の方法としてはほぼマツと同じで、根元の子芽、孫芽を残して枯れ葉や古い葉っぱは取り除きます。

枝が細かいため作業に時間を要するのが難点ではあります。

サワラは枝元の細かい小さいパラッとした枝を残すことでスッキリ仕上がります。大きい枝や葉っぱは切ってしまいます。

シダレモミジはあまり剪定しない方が人工的にならず自然に仕上がります。方向がおかしい枝や太すぎる枝を取る程度にします。パラッと仕上げることが美しく見せるコツです。

イトヒバはサワラと同じように細かな小さい枝を残します。細かい枝でも下に向きすぎている枝や弱々しい枝は取り除きます。

仕上がった庭です。

下草がないだけで広くなったように感じますし、樹木もスッキリとさせたことで風が通り抜けるような涼しげな印象がでました。

庭師の樹木図鑑(ヒイラギモクセイって何?お手入れ方法の解説や類似樹木も紹介)

お世話になっております🙇

庭木として人気のある樹木の1つとしてキンモクセイという樹木があります。

キンモクセイは知名度も高いと思いますが、秋に小降りなオレンジの花を着けて香りを漂わせる樹木です。

香りを嗅げばすぐ近くにキンモクセイがあると分かるような強い香りを放つのが特徴です。

そんなキンモクセイの仲間でヒイラギモクセイという樹木が存在します。

樹形や枝振り、葉のつきかたなどキンモクセイに非常に似ているのですが絶対的な違いとして葉の形がヒイラギのようにギザギザしているというのがあります。

ヒイラギのように葉に触れると物凄く痛いわけではないのですがヒイラギよりも細かくギザギザがついているのでチクチクするといった感覚のほうが強いです。

ヒイラギモクセイも秋頃に花を咲かせて香りを漂わせますが、キンモクセイのように強い香りではありませんし、花の色も白なのが特徴です。

そんなヒイラギモクセイですが、お手入れをせずに放置しておくとキンモクセイ同様、どんどん葉っぱが繁り、大きくなっていきます。そうなると手入れも大変になってくるので年に1回くらいはお手入れをしたいところです。

ヒイラギモクセイのお手入れ方法ですが、刈り込み作業によって刈り揃えるお手入れ方法と枝数を減らして透かして仕上げる剪定によって分かれます。

まずは刈り込みによって仕上げるパターンを解説していきます。

刈り込みによって仕上げるというのは刈り込み鋏といった刃が長い鋏で刈っていく方法と、ヘッジトリマーで刈り込んでいく方法です。

どちらもあらかじめ輪郭を決めてその位置まで刈り込みことが共通項です。輪郭は各々好きな位置で構いませんが出来るだけ木自体を小さくする場合は葉っぱが残るか残らないかの位置まで刈り込むことが多いです。

ここで注意するのは葉っぱがなくなるほど刈り込まないことです。

ヒイラギモクセイは常緑樹なため急に坊主のように強めの手入れをしてしまうのは適しません。時期を間違えると枯れてしまう恐れがあるためです。春先の芽吹きの時期であれば強めの手入れでも吹いてくる可能性がありますが他の時期は葉っぱが残るくらいまでに留めておくのが無難です。

刈り込みでのお手入れは仕上がりも綺麗になりますし、作業時間も早くすみます。あまり時間をかけずに綺麗にしたい場合にはオススメの方法になります。

続いて枝を抜いて透かす方法です。今回はこちらの方法で手入れさせてもらったのですが葉や幹、枝がちらとら見えて美しくなります。

剪定の方法は刈りこみの手入れと比べて手間がかかるというのが難点です。時間をかけてもより美しくしたい方にオススメです。

透かすことでどんなメリットがあるかと言いますと、翌年以降の木の伸びに影響します。

刈り込みで仕上げる場合は早く綺麗に整いますが翌年新しく強めの枝が伸びて樹形を乱します。

一方透かし剪定の方は枝数を適度に減らして養分を各枝に分散させることが出来るのであまり暴れるほど枝が伸びなくなります。うまくいけば翌年は手入れする必要がないほど樹形をキープすることができます。

長い目で見たときには透かしたほうが良い場合があります。

ここで透かし剪定の方法を解説していきます。

刈りこみ同様輪郭を決めることが大切です。輪郭が決まってしまえばあとはその輪郭にあわせて枝先を揃えていけば良いです。

輪郭は出来るだけ小さくしたいので枝元に近い位置にある小さい葉っぱを残すと良いでしょう。ちょうど良い葉っぱがないときは徐々に枝先に向かっていって適度な大きさの葉っぱを残すようにします。

輪郭が決まったら後は必要のない枝を取っていきます。輪郭線よりも内側(枝元の方)に上に向いた枝や反対方向に向いた枝、隣とぶつかっている枝があるので取っていくようにします。輪郭よも中で残す枝は方向の良い枝のみにします。(中の方の枝を残すことで将来その位置まで切り詰める事ができる。)

それを各枝で繰り返していけば良いのです。聞いただけで途方もない作業となりますね。

注意点として必ず一ヶ所輪郭を決めることです。一ヶ所輪郭が決まってしまえばあとはその位置で合わせていけば良いのでガタガタな仕上がりになるのを防げます。

こちらが仕上がりになります。上記の方法を意識することで適度にチラチラした透かし剪定が完成します。

透かし剪定は確かに手間ですし、中々初心者がやることは難しいですが透かすことによるメリットは大きいです。

透かしたことで風通しが良くなりますので害虫や病気の被害も少なくなるのです。

ヒイラギモクセイをはじめとしてキンモクセイ系は害虫や病気が少ないと言われていますが発生することにより見た目が悪くなったりするのでどのような物があるか知っておく必要があります。

キンモクセイ系に発生する主な害虫

ハダニ類

ミカンハダニと呼ばれる赤い小さなダニの被害が見られます。葉の裏に寄生し吸汁することで吸汁痕が白い斑点になり、かすり状に色が抜け、葉全体が黄色っぽくなるのが特徴です。春から秋にかけて、高温で乾燥した状態で多発しますが、枯れることはないので安心できます。

ハダニ類を見かけた場合は専用の殺ダニ剤(よく使われるのはバロックフロアブルと呼ばれるもの)を10日おきに2~3回散布するとよいとされています。また食用に用いるデンプンを利用した薬剤もあるとされているので人体への影響を考えたら良いと思います。同じ薬剤ばかりを使うと抵抗性がついてしまうため、 同じ薬剤の連用は避けていくつかの薬剤を順番に散布するようにします。

乾燥には強いハダニ類ですが水に弱いため木自体に水を散水すると被害が軽減できます。

発生を抑制するには冬場にキンモクセイの近くに植えてある落葉樹などにマシン油や石灰硫黄合剤を散布すると良いです。また肥料切れを起こすと被害が広がるので適度な肥料の管理をするようにすることも大切です。

アブラムシ類

春先に白い綿状の物質で覆われたヒイラギハマキワタムシと呼ばれるアブラムシの仲間が枝に発生することがありますが、特に大きな被害はないとされています。ですがアオバハゴロモと呼ばれる虫は夏から秋にかけて発生し、幼虫が群れで吸汁し、白い分泌物で枝や葉を汚し、美観を損ねます。

アブラムシは薬剤に弱いとされるので発見したら殺虫剤を散布すると効果があります。オルトランといった薬剤はホームセンターでも購入出来ますし、高い効果が期待できます。最近は抵抗性が着いたアブラムシも出てきているようなので殺虫剤を散布して効果が見られないときは違う殺虫剤を散布する必要があります。

ミノムシ類

キンモクセイ系に発生する害虫で一番被害があるとされる害虫です。

マエアカスカシノメイガと呼ばれる幼虫が厄介で、葉を吐き出した糸で綴って中に潜み、葉を食害します。新芽が食害されることもあり、芯の伸びが止まってしまいます。みの でぶら下がっている状態で発刊されることが多いので見つけ次第 葉ごと幼虫を捕殺します。

キンモクセイ系に発生する主な病気

褐斑病

葉先や葉縁に褐色~黄褐色の病斑が生じ、やがて灰褐色か灰白色になり、病斑部に小さな黒点が多数出てきます。

発生対策としては、殺菌剤を一週間おきに2~3回散布すると良いです。ダコニールやベンレートなどといったものがオススメです。

先葉枯病

葉先から付け根に向かって淡褐色の病斑が広がり、後に灰白色となり、発病後の初夏に落葉します。褐斑病と似ているが、落葉しないのが違いである。

褐斑病同様、殺菌剤を散布することで発生を抑制します。

こうやく病

幹や枝に塗り薬をベッタリと塗ったようにカビが密に生えます。カイガラムシ類やアブラムシ類の排泄物が原因とされています。この病気で木が枯れることはないですが美観が損なわれるのでカイガラムシやアブラムシを防除することが必要となります。そのため殺虫剤を巻くことで害虫の発生を押さえることが出来れば病気も防ぐことができます。

ここまででキンモクセイ系の害虫、病気について解説していきました。数が凄まじいので全部知るのは難しいと思います。

木にとって良いことをまとめると

1.適度に手入れして風通しをよくする

2.木を乾燥させすぎない

3.害虫が発生していたら殺虫剤を散布し、病気が見つかったら殺菌剤を散布する。

この3点を意識することで美観を損なわず樹木が楽しめると思います。

木に異常があっても慌てず、冷静に原因を探ることで解決できることがほとんどです。

不安なときは専門家を頼ってみるのもアリだと思います。

庭師の樹木図鑑(ニッコウヒバの特徴と剪定 刈り込みの方法を解説!)

お世話になっております🙇

庭師の仕事として工場内の樹木管理をする場合とあります。

知ってる限り大体の工場では敷地の周りに背丈の高い樹木が列植されていて目隠し代わりにしています。私のイメージでは針葉樹が植えられているイメージで、カイヅカイブキやヒマラヤスギ、サワラやヒノキの行った種類のものを見かけます。

今回はニッコウヒバを列植している工場の手入れに入ったのでその手入れの方法や特徴などを紹介していければと思います。

ニッコウヒバはサワラによく似ているが、葉がサワラよりパサパサしていたり、寒い時期には茶色くなったりする特徴があります。

ニッコウヒバは別名シノブヒバとも言います。

普通のヒバ系との違いとしては

私の感覚ですが少々葉っぱが固めでチリチリしてるかなといった印象です。

なので正直肌に触れるとチクチクします。

日陰、病害虫に強く、萌芽力があり、生け垣として利用することも可能です。

根が浅いことや葉が密生していることもあり、やや風に弱いため、大木になりすぎて風で倒れてしまうこともあります。

乾燥にも弱いとされています。

手入れの方法として剪定か刈り込みがあります。まず刈り込みでの手入れを解説していきます。

年々大きくなっていくのでできるだけ小さく縮めたいところですが、葉を残すように手入れをしないと枝が枯れるため、葉が残るくらいの薄さで刈り込むことが大切です。

部分的にも枯れこみが起きますが、これを防ぐには最低でも年に2回は手入れする必要があります。これは葉が繁りすぎて日が当たらない部分が出てくるためです。また、ニッコウヒバは枝が上向きに育ちやすいため、シュロ縄などを使って枝を誘引し、樹形を維持することもあります。

ポイントをまとめると

小さくするときは刈り込みは葉が残るか残らないかギリギリで刈り込む。(葉がなくなると枝が枯れるため。)

部分的な枝枯れを防ぐため理想は年2回のお手入れをすること。

剪定をする場合

枝葉が繁るためスッキリさせるために枝先に出た枝の中でも長いものを取り除き細かい枝を残します。

あまり多く枝を抜く必要はなく、少し多めに残すくらいが良いです。

あまり少なくしてしまうと枝枯れに繋がります。

剪定の際は中の枯れ枝は必ず除去するようにします。それだけでも日の当たりかたがグンと変わってきます。

日が木全体に均一に当たるようになれば枝枯れも少なくなるし、より多く小枝が吹くのでいざ小さくするときに手入れがしやすくなります。

一般家庭で植えることは中々ありませんが、主に常緑樹と呼ばれる一年中常に葉を付けたままの樹木は坊主に近い状態にする剪定自体を好みません。

常緑樹を坊主に近い状態または坊主になるくらい強く剪定してしまうと枯れる可能性が高くなります。

葉っぱが残っていることで蒸散等のバランスを保っているためそのバランスが崩れてしまうからだと言われています。

そのため大きくなりすぎたからと言って好きな大きさまで構わずに切ってしまうのは頂けません。

常緑樹を小さくするときは葉っぱが残っている位置までで何年もかけて小さくしていくのが良いです。

大きくなりすぎて高さを詰めたい場合は

脇の枝から出ている葉っぱは残し、真ん中の太い幹(主幹)といいます。

をお好みの高さまで切り詰めることで高さを詰めることができます。

デメリットとして

樹形が円錐形のように綺麗にはならず

丸みを帯びてきます。

気にしないのであれば問題ないですが注意します。

庭師 剪定(チャボヒバ編 剪定したチャボヒバと刈り込んだチャボヒバを徹底比較)

お世話になっております🙇

庭木で人気のある樹木としてチャボヒバも挙げられています。

チャボヒバはヒノキの園芸品種でヒノキに比べると枝葉が短くて密生する性質があり、その様子を短足のチャボに例えて名付けられました。生長がゆっくりな樹木で初期の生育は特に遅いです。(1m伸びるのに5~6年かかると言われています)ヒノキ・サワラ類の中ではオーソドックスで庭木としてもっともよく使われているもののひとつです。庭の洋風和風を問わずに幅広くマッチし、きれいに仕立てられたチャボヒバは何となく気品があり高級な感じがします。

こんもりと茂って様々な形に仕立てることができます。

よくあるのは各枝ごとに玉造りになっている物です。

枝先に葉っぱが玉状に固まっており、刈り込むことで形を整えます。

チャボヒバです。

玉の1つを拡大してみます。

こんな感じになっています。

この玉をハサミで刈り込んでいきます。使用するハサミですが刈り込み鋏だと少し大きいためやりづらい場合があります。そのため片手で使える刈り込み鋏を使うと非常にやりやすいです。

無い場合は両手の刈り込み鋏でもオッケーです。コツとしてはあまり深く刈り込まず表面に出ている葉っぱを揃えるイメージです。

深く刈りすぎてしまうと枯れてしまう恐れがあります。

こんな感じになります。

近くで見ると不揃いにも見えますが問題ありません。

注意する点として

脇や裾を揃える

枯れ葉を落とす

この二つが大切です。

表面を刈り揃えても裾が汚いと全体的に汚く見えてしまいますので裾はしっかり刈り込みます。

枯れ葉は玉の中に溜まっているので両手で擦るようにすると綺麗に取れます。最初に玉を両手で擦り、刈り込むと効率よく綺麗に出来ます。

続いてチャボヒバの剪定です。

上記のように刈り込みで仕上げる庭がほとんどですが剪定で仕上げるケースもあります。

こちらもチャボヒバになりますが玉造りではないため枝先の細かい枝を残す剪定で仕上げたいと思います。

こちらも枝先の一部を拡大してみます。

こちらが拡大図です。

葉の集合体から輪郭よりも出ている枝(強い枝)を取り除き、細かく小さい枝を残すようにします。

このように枝先にパラッとした小枝や葉っぱを残すことで美しく仕上げることが出来ます。

コツとしては必要以上に切りすぎないことです。

極端に言えば太い枝を取った後は小枝はいじらなくてもある程度整ってしまいます。必要以上に小枝を触って薄くしすぎてしまうのも木にとって良くないので切りすぎないということを念頭に置いてください。

ただ内部は枝が混みやすいため多すぎる場合や方向の悪い枝は取り除いて内部まで日が当たるようにします。

剪定後のチャボヒバです。

このように小枝を残すことで刈り込みで仕上げるのとは一味違う感じにすることが出来ます。

どちらの仕上がりが好みかは人によりますがチャボヒバが綺麗になっていると庭が締まって見えるのでお手入れ必至です!

ただ、2通りのやり方があるけれど刈り込みの方が簡単だからそちらで仕上げたほうがいいのでは?

その通りです。刈り込みの方が難易度は低いため初心者でも綺麗に仕上げることが出来ます。

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刈り込みと剪定とではメリットとデメリットがあるのです。

刈り込み仕上げメリット

作業時間が早く、綺麗に仕上がる。

デメリット

内部の枝が枯れるので年々枯れ葉の除去が大変。

剪定仕上げメリット

内部にもよく日が当たり、枯れ葉が少なくなる。

デメリット

とにかく手間がかかる。

特性を理解しつつあったやり方で仕上げることをオススメします。

庭師の樹木図鑑(サンゴジュ編 サンゴジュの特徴と生け垣の手入れの方法と剪定方法)

お世話になっております🙇

庭の仕事を携わっているといろいろな種類の木を見かけます。それが見慣れているものだったり中々見ないものだったりと現場によって様々です。

今回はお客様宅で見かけたサンゴジュという樹木について紹介していきます。

サンゴジュは樹皮が灰褐色で皮目が多く、荒いのが特徴で葉は長楕円形で、縁に小さくまばらな鋸歯(葉の縁にあるギザギザのこと)があります。光沢と厚みのある革質で、枝から折り取ると白い綿毛が出ます。

何故サンゴジュというのかということですが、秋に真っ赤に熟す果実が柄まで赤く、この姿をサンゴに見立ててこの名がついたといわれています。

サンゴジュは庭木として単体で植えられるケースもあれば生け垣のように列植して植えることもあります。

というのも、サンゴジュは防火・防風・防音の機能を有する樹種(防火樹・防風樹・防音樹)としても知られていて、家を守る木として人気があるためこのような使われ方をします。

今回のお客様宅ではサンゴジュの生け垣を手入れしましたが、2年ぶりのため強く太い枝が伸びているなど荒れていました。

毎回お手入れ時には刈り込みで仕上げているのですが、このまま刈り込み鋏やヘッジトリマーを使うと枝が太すぎて刈り込む事が出来ません。

まずは太い枝をノコギリや太枝切り鋏などで取り除くことが重要となります。

仮にこのまま無理やり刈り込みを行うと鋏が欠けたり、トリマーが故障するので注意しましょう。

このように赤○で囲まれた枝が太い枝となります。この枝を元で抜くという作業が必要となります。

毎回刈り込みでの作業なのである程度の輪郭線は出ているのでそれよりも出ているので分かりやすいと思います。その枝を元までたどり、ノコギリや太枝切りで取り除きます。

何故太い枝を優先的に取るのか?

1.太い枝がなくなることで刈り込み作業がしやすい

太い枝が混ざっていると上記のとおりハサミもトリマーにも負荷がかかり、効率も悪くなります。細い枝のみになることで楽に刈り込み作業が出来るようになります。

2. 来年以降の木の伸びが押さえられる

太い枝はどんどん成長していく特性があり、残しておくとどんどん枝が大きくなっていきます。取り除くことで細かい枝が残るので太い枝を残したときよりも、養分が各枝に分散されるため伸びが緩やかになります。

太い枝を取り除いた後は刈り込み鋏とヘッジトリマーで刈り込み、整えていきます。

トリマーを使って仕上げる際には注意点があります。

1.高速で刃が動くので絶対に手などを近くに持ってこない

生け垣などを刈り込むときに角度などの関係で手の位置が刃に近かったりする場合がありますが絶対に刃から離してください

2.刈った後は切り口がちぎれたようになり見た目が汚い

トリマーは刃が高速で上下運動するため刈ったときに枝葉をちぎるような感じになります。そのため切り口が汚くなってしまいます。

赤○のように切り口が汚く残ってしまうのがトリマー刈り込みの難点になります。

この場合は切り口を剪定鋏で切って目立たなくします。

このように元の方で切ることで目立たなくなります。

特に側面はよく目立つので切り口を鋏で整えると綺麗に見えます。

刈り込みが完成しました。

ちなみにですが生け垣に適した木の条件として

常緑樹を使用する

常緑樹は、一年中葉っぱがついているため生垣に最適です。もしも、落葉樹を生垣に使ってしまうと、冬などの寒い時期に木が寒さや乾燥から身を守ろうとして葉っぱを落としてしまい、風や音、視界を遮ることができなくなってしまいます。

刈り込みに強い

剪定は枝を切って形を整えたり、風通しをよくしたりといった作業ですが、刈り込みとは単純に形を整える作業です。生垣は一般的に風や音、視界を遮る目的で植えているため、剪定ではなく刈り込みで形を整えます。ただし、一度に強く刈り込むため、刈り込みに強い品種の方が生垣に適しています。

病気・害虫に強い

生垣の場合、枝や葉っぱが密集していて風を通しにくくなっています。風通しが悪いと、病気や湿ったところを好む害虫が発生することが多くなります。そのため、病害虫に強い品種の方が生垣に向いているのです。

今回のサンゴジュは常緑樹で尚且つ刈り込みにも強いということで生け垣に適した樹木といえます。

まだまだたくさんあるので今度紹介していきたいと思います。

チェーンソー 使い方 (庭師が教える 伐採の方法と片付けのやり方を解説)

お世話になっております🙇

庭師の仕事は様々ですが、庭木を元から切ってしまう伐採という仕事も庭師の仕事としてよく依頼されます。伐採は形を整える剪定や刈り込みなどのお手入れとは違い、樹木を元から切って無くしてしまう作業です。

それは樹木の大きさに関わらず依頼されますが大きさによってやり方が異なってきますがそれは後程解説します。

まずは、伐採をおこなうに当たって必要となる道具を紹介していきます。

幹が細いものなどはノコギリを使って切ることも可能ですが、幹が太くなるとノコギリでの作業は手間がかかるし、何より腕がパンパンになります。

太い幹を伐採するときはチェーンソーという道具を使うことで効率化を図れます。

チェーンソーは、多数の小さな刃がついたソーチェーンを動力により回転させて、ノコギリと同様に対象物を切ることができる動力工具の一種です。主に林業などで使われます。日本語ではでは鎖鋸といいます。

ソーチェーンとは刃の部分のことでチェーンのようになっていることからそう呼ばれていて、ガイドバーと呼ばれるバーに取り付けて使用します。

インターネットから引用

一般的なチェーンソーです。先端の黒い部分がガイドバーとソーチェーンになります。

簡単な使い方ですがエンジンをかけて、アクセルを吹かせるとソーチェーンが高速回転し、木に当てると削るように木を切断して行きます。

背丈くらいの木を伐採すると仮定して解説します。

充分な広さがある場合は根元に刃を入れて一発で倒す方法もありますが、木の上部から少しずつ切っていく方法もあります。

どちらもメリットとデメリットはあります。

根元から一発で倒す方法

メリット

作業が早い

刃をいれる回数が少ないのでチェーンソーの負担が少ない

デメリット

倒した後に運びやすいように細かく切らなければならない

充分な広さがないと作業が行えない。

上から少しずつ切っていく

メリット

細かくなるので後の掃除がしやすい

狭い場所でも安全に作業ができる。

デメリット

少々時間がかかる

チェーンソーへの負担がかかる

このように分類されますが安全面を考慮するのであれば上から少しずつ切っていく方法が良いでしょう。根元から一発で倒す方法は上級者向けと言えます。

片付けの方法ですが枝や幹を積み込む車種によってやり方が変わってきます。今回はダンプカーを使った場合とパッカー車を使った場合で解説します。

ダンプカーの場合はダンプカーの幅ほどに木を切っていれば乗せることが出来ますし、枝や幹の太さ関係なく乗せられるのがメリットです。

ただ車高が高いため乗せるときに持ち上げなくてはいけなくて少々大変な作業になってしまいます。

またコンパネと呼ばれる木の板を車の横に設置するとその高さまで積むことが出来ますがかさばりやすく、それほど多い量を積むことが出来ないのがデメリットです。

インターネットから引用

コンパネを積んだトラックです。コンパネの高さまでゴミを積むことが出来ます。

続いてパッカー車です。

パッカー車はダンプカーと比べて積める枝ゴミの量が桁違いです。また、車高も低くゴミを持ち上げなくて良いため作業に関しては非常に楽と言えます。

ただあまりにも太い幹は積めないのがデメリットです。あまりに太い幹を積み込むと故障する恐れがあるので大体自分の腕よりも一回り大きいくらいの太さの物が限界だと思っていただければいいです。

太い幹はダンプカーに積むことになります。

ベストな車種の選定として枝ゴミが多いときはパッカー車とダンプカーを併用します。ほぼ幹のゴミであまり量がなければダンプカーのみで対応するようにします。

このように便利なチェーンソーを使った作業になりますが大変な作業なので機械もダメージが多いためメンテナンスは欠かせません。

販売店や修理店に依頼すれば、必要なメンテナンスを受けられます。簡単な点検、整備、部品交換などは使用者自身が行うこともできます。

清掃

木を切ったときに発生するおがくずや、飛び散ったオイル、泥などの汚れを清掃します。

カッターを研ぐ(目立て)

丸ヤスリでカッターを研ぎます。定期的な目立ては必須の作業であり、林業などでは休憩を兼ねて行うほど頻繁に行います。不適切に研がれたカッターは切れにくいばかりでなく、キックバック(作業中に意図せずチェーンソーが作業者向きに急激に跳ね上がる現象で、死亡事故につながる可能性も高い非常に危険な現象です)それにより燃料消費や振動を大きくするが、いくつものカッターをすべて適切に研ぐのは練習を積まなければ困難で、メーカーは補助工具を販売しています。

点検

破損や部品の脱落が発生していないか、摩耗したり劣化したりして交換を必要とする部品がないか点検します。

調整

アイドリング回転数やチェーンオイル吐出量が最適になるよう調節します。修理は破損、摩耗、劣化した部品を交換します。給油は燃料やチェーンオイルを給油します。

さらにチェーンソーはそれ自体が高速で駆動する刃物であり、さらに騒音、振動、木くずを発生させる。また、チェンソーを使って木を切るときは、切った木によって使用者が傷つけられる可能性もあります。これらの複合的な危険性から使用者を守るため、メーカーによって以下のような安全対策が提供されています。

個人用保護具の着用

ヘルメット:頭を保護します。森林内や斜面など、落下物や転落の恐れがある場所で着用します。

顔面保護具:飛散するおがくずから顔を保護します。顔を覆うメッシュ製のスクリーンになります。

保護めがね:スクリーンを通り抜ける細かい塵から目を保護します。

イヤーマフ:エンジンの騒音によって難聴になるのを防ぎます。

チェンソーズボン:カッターを脚に当てた時に瞬時にカッターを止める機能を持った、特殊繊維入りのズボンになります。

チェンソーブーツ:ズボンと同様に足を保護します。

機械自体の対策

エンジンを止めるほどではないが、短時間チェンソーを使わないときにチェーンの回転を止める「チェーンブレーキ」を備えています。チェンソーを使わないときにすぐにエンジンを止められるよう、スイッチを操作しやすい位置にレイアウトしています。各国の排気ガス規制に適合するようエンジンを改良していて、騒音を少なくするマフラーを備えています。キックバックが発生しにくいような形状のソーチェーンを開発しています。

例えば、ブレード先端を細くして同時に掛かるコマ数を少なくすることや、カバーを装着して先端のコマが対象物に当たらないようにしています。キックバックが発生した時に、前ハンドルを握っている手が自然にチェーンブレーキを作動させられるように、ブレーキレバーの形状を工夫しています。

上記の振動、騒音、排気ガスの内燃機関に起因する問題の対策として、電気式チェーンソーがあり、以前説明した充電式などはこれに当たります。

チェーンソーは便利ではありますが一歩間違えれば身体を傷つけて悪いときには亡くなってしまうこともあります。実際、現場での事故はチェーンソーが多いといわれています。

だからこそ正しい使い方をしっかりマスターして安全に作業が出来るようにしていかなければいけません。

草刈機 使いかた 庭師が機械の使用法や特徴、種類の違いを解説!

お世話になっております🙇

今時期は冬場でほとんどの草木は休眠機に入って枯れ草状態になっております。

後 2ヶ月程して暖かくなってくるとそれに比例して草の活動も活発になってきます。

そうなってくると草が繁るのはあっという間で一面が草で埋まってしまいます。

こちらは昨年の7月に入った現場ですが草丈の高い草が生い茂っていて地面が見えません。

そんなときにはどうするか?草を取り除く事で綺麗になります。ただこれだけの量を手でむしるのは正直日が暮れてしまいます。効率的ではありません。

そこで庭師はよく草刈り機を使用して作業します。

草刈り機というとくくりが大きくなるのでピンポイントでこのような現場で使う肩掛け式草刈り機の解説をしていきます。

インターネットから引用

こちらが肩掛け式の草刈り機になります。

簡単に使い方ですが、持ち手とエンジンの間に肩掛け用のバンドがついていてそれを肩にかけて持ち手を持ち、刃のついた部分を地面に平行において刈っていくという仕組みになります。

肩掛け式の草刈り機は先端のアタッチメントを替える事で用途によって使い分けることができます。写真は刃がついていると思いますがそれをナイロンコードと呼ばれるヒモのような物に替えることができます。

インターネットから引用(ナイロンコード)

それぞれの使い方は次のとおりです。

まずは先端のアタッチメントを刃にした場合です。

アタッチメントを刃に替えるときはどのような状況か?

1.草丈が高いとき

現場の草が高く伸びているときはある程度茎が太い場合が多く、ナイロンコードでは刈りきれない場合があります。その時に刃を使うとサクサク刈ることが出来ます。

2.地面が砂や砂利の時

地面が砂や砂利の場合は注意が必要です。肩掛け式の草刈り機は使っているとどうしても石が飛びやすい特徴があるのです。特にナイロンコードを使った時は物凄い量の石が飛びます。刃を使えば多少の石は飛びますがナイロンコードを使ったときよりも石の飛散量を減らすことが出来ます。

反対にナイロンコードを使う場合はどうするか?

先ほどデメリットをちらちら解説した形になりましたがナイロンコードのメリットももちろんあります。

1.草が小さいとき

刃を使う場合はある程度草丈が大きく量が多いときはざっと刈るのに効率よく便利ですが小さい草の時は全部刈りきれない事が多いです。そんな時はナイロンコードを使って刈ると綺麗になります。

2.地面の端や際を刈るとき

刃は円形になっていてその部分しか刈れないため形状が決まっている地面の端や際は刈ることが出来ません。そんな時はナイロンコードを使うことで端も際も綺麗に出来ます。素材がナイロンなので端や際にある障害物とうも傷つける心配が少ないのもメリットです。

このように刃とナイロンコードで違いがあり用途によって使い分ける必要があります。

では写真の現場ではどう作業するでしょうか?

現場の特徴ですが、

面積は50㎡ほどで草丈は高いもので背丈くらいになる。

地面は砂利が敷いてある箇所がある。

その特徴を踏まえ、手順を決めて作業をしていきます。

①大きい草を刃のアタッチメントで荒刈りする

まず草が生い茂っていて視界が悪いためある程度高い草を刈っていきます。ここで、刈り方のコツです。

刃は地面と平行になるようにします。そのためには肩掛け用のバンドの長さを調整して刃の角度を調節します。この角度が非常に大切でこの形が出来てしまえば後は横に体を回転させることで余計なをいれずに草刈り作業を進めることができます。

②刈った背丈の高い草をある程度片付ける

刈った草は結構重量があるので次の作業の妨げにならないように片付けてトラックに積んでしまいましょう。

③アタッチメントをナイロンコードに替えて仕上げる

ある程度大きい草を刈ったことで視界も良くなり小さい草が残りますので後はナイロンコードで仕上げです。地面にベッタリ付けるのではなく少し浮かせて刈るようにしてください。砂利がある箇所はそれよりも高くして、アクセルを弱めて慎重に作業を進めます。

④刈った草を熊手で集めて掃除する

ここまで来たら掃除して完全に綺麗にしましょう。刈った草を熊手で集めてトラックに積みます。細かいゴミのみになったらブロワーを使って仕上げます。コンクリートの上とかに飛散した草が散らばっていますが残っていると汚く見えるのでブロワーで吹いて綺麗にします。

ブロワーで集めたらホウキでゴミを集めてトラックに乗せて完了になります。

作業完了後です。

あれだけ生い茂っていても道具を工夫して使うことでここまで綺麗にすることができます。

今年も草がこのようになると思うので場所や状況に応じた対応をしていければと思います。

ブロワーとは?用途と使い方を解説!きれいなお庭の仕上げ方や掃除のコツも伝授)

お世話になっております🙇

庭師の仕事で一番大切ことはなんでしょうか?綺麗に手入れが出来ることでしょうか?それともお客様とのコミュニケーションでしょうか?

確かにどちらも大切なことで庭師の仕事をするに当たって欠かせないことです。

綺麗に手入れをして管理できる技術がなければお客様を満足させられませんし、コミュニケーションが取れなければお客様の望む出来映えに近づけることは出来ません。しかしこれらは経験等によるものなので数を多くこなすことで形になってきます。

それよりも庭仕事には大切なことがあります。それは最後の掃除です。

何でと思うかもしれませんがこの掃除の出来映えによっては全てが台無しになってしまいます。

仮にすべての木を完璧に綺麗に仕上げたとしても切った枝ゴミが残っていればお庭は綺麗に見えません。

枝ゴミを綺麗に掃除して庭にゴミひとつ落ちていない状態にすることがお庭手入れの完成形になります。

よく庭師初心者は掃除を任されます。

理由としては、単純作業で特別な技術は必要ないからです。しかし単純なこの作業ほど仕事において一番大切になります。逆にいえば掃除が雑だと他の手入れやお客様との会話にステージを上げることが出来ないと言えますし、掃除が綺麗に出来れば他の仕事も自信を持ってできるようになります。

今回は初心者でもよく分かるようにに基本的な掃除のやり方を伝授します。

普段の庭仕事にも活用できるので必見です。

枝ゴミは大きいゴミと小さいゴミとで分けることが出来ます。さらにそこから細かいゴミ、ちりゴミとなっていきます。大きいゴミとは簡単に言えば熊手で集めるには大変なゴミです。この大きなゴミは手運びでトラックなどに乗せるとよくはかどります。

小さいゴミは熊手で運べるだけのゴミである程度熊手を使って集めてテミと呼ばれるちり取りでトラックに乗せます。それよりも細かいゴミはホウキで集めることも出来ますが庭の木を切っている場合は同じ場所にゴミがあるとは限らず、いろいろな場所に木があり、その下に枝ゴミは落ちることとなります。

そのため一ヶ所ずつホウキで集めては非効率になります。

そこで便利になってくる道具がブロワーと呼ばれる道具になります。

ブロワーとは簡単に言いますと送風機のことです。

インターネットから引用

上のように機械前方の筒状の吹き出し口から風を出してゴミを一ヶ所に集めることができる道具です。

ブロワーは非常に便利で細かいゴミであれば風によって綺麗に仕上げることが出来ます。ホウキで掃くよりも綺麗になるため非常に重宝します。

熊手で枝ゴミを運んで葉っぱのみになったらブロワーを使ってゴミを集めることができるのです。

そんな便利なブロワーですが使うときには注意点があります。

1.枝が残っていると風で飛ばない

ブロワーを使うのはあくまで最後の仕上げです。まだ枝が残っているときは風で飛ばないため逆に非効率になります。必ず葉っぱなどの軽いゴミのみになったときにブロワーは使います。

2.ホコリが舞いやすい

ブロワーは風を送り出す機械なので吹き出した風によって土ぼこりが舞う場合があります。思わぬ苦情がきたりもするので回りをしっかり確認して吹き出す風の強さを調節して土ぼこりの被害を最小限にします。ちなみに風の強さはアクセルによって調節可能です。

次にブロワーの使い方についてです。

上手く使いこなすには練習が必要ですが使いこなせると掃除がグッと楽になります。

1.風を吹き出してゴミを飛ばすときに進みすぎない

どういうことかといいますと、ブロワーは風を出してゴミを前に運んでいきますがその一点だけに集中しすぎて前にどんどん進んで行くことが多いです。ゴミはまず自分が立っている位置の前半径はその場所にとどまって前に送るようにします。一点だけに風を当てるのではなく半径を確認して半径分のゴミを前に送るということです。こうすることでゴミの吹き残しがなくなっていちいち戻らなくても良くなるので掃除効率が良くなります。

2.ゴミを集める箇所付近にきたら風の強さを弱くして飛びすぎないようにする

ブロワーはゴミを集める箇所まではアクセル全開で使うことがほとんどですが箇所付近にきたらゴミをそこに置かなくてはいけないので風の強さを弱くしてせっかく集めたゴミが飛んでいかないようにする必要があります。

ここまで来たら後は集めたゴミをホウキで収集して完了です。

ゴミの大きさによって使う道具を変えて効率化を図る。時間が勝負の庭師にとって非常に大切なことです。

ここまでで掃除の流れを解説しましたがまとめです。

大きい枝を集める

大きい枝→手運びか大きめの熊手で集める。

小さい枝を集める

小さい枝→熊手で集めてテミで回収する。

葉っぱや細かい枝を集める

ブロワーを使って一ヶ所に集める。

集めたゴミをホウキとテミを使って仕上げ

完了!

さらなる美しさのために応用編です。

切った木の下が何も障害物がないとやりやすいのですが低木があったり草花があったりするケースもあります。その場合、その障害物に切った枝が引っかかります。これをかかり枝というのですがこのかかり枝を放置するとどうなるか?

最初のうちは目立たないのですが切った枝なので徐々に枯れて茶色くなります。そうなると見た目がすごく悪くなり、せっかく綺麗に剪定したのに台無しです。

落ちた枝を片付ける前に障害物があるときはかかり枝がかかっていないか確認してあれば取り除きます。見にくい場合は熊手などでその障害物を軽く叩くと隠れていたかかり枝がでてきます。

手順を加えるとしたら大きな枝を集める前にかかり枝を徹底的に除去します。ここまでやってお庭の仕上げが完成します。

正直手間だなと思うかもしれませんが大切なんです。お金を出して植木屋さんを頼んでいるのですからそこまでやってこそ商売として成立すると思います。初心者でも出来るいわゆる基礎の作業ですが突き詰めれば基礎が一番大切だということに気づかされます。

それは庭仕事だけでなくあらゆるジャンルでも該当すると思います。経験を詰めば技術はどんどん身に付いてきますので天狗にならず常に基礎が大事だと言い聞かせて今後も仕事できると良いですね。

ちなみに先ほど紹介したブロワーですが、私たち庭師はエンジン式の物を多用しています。他にも充電式の物などいろいろな種類があるのですがそれぞれに利点、欠点があります。

少し紹介したいと思います。

エンジン式のブロワー

利点

馬力が強いため風力も強い。そのためある程度のゴミを風で飛ばすことができる。

欠点

燃料が必要で燃料代がかかる。音が少しうるさく、騒音が気になる。

充電式のブロワー

利点

バッテリーを充電して使用するため燃料代がかからない。

音が静かで騒音が気にならない。

欠点

エンジンの物よりも風力が弱い場合があり、本当に細かいゴミしか集められない。

バッテリーが切れたら使えない。予備の準備は必須。

このようにエンジンと充電のもので違いがありますがこれも場所や用途に応じて使うと便利です。

例えば家の中などを掃除する際は充電式の物を掃除機と併用したりすると便利かもしれません。音も静かですし、バッテリーが切れたらすぐに充電もできます。

最近は車の中でも使えるブロワーも販売されているみたいですね!今度見に行きたいと思います!

庭師が使う道具(ヘッジトリマーとは?)使い方とその特徴

お世話になっております🙇

庭仕事をする際に庭師がよく使うといいますかあると便利な物が存在します。純粋にハサミのみ使ったりするケースもありますが道具を使うことによりより早く効率よく仕事を進めることができます。

庭師が庭仕事の際によく使う道具としてはヘッジトリマーが挙げられます。

ヘッジトリマーは生垣や樹木の剪定に使用する電動刈り込み機のことです。 2枚の刃が鋏のように高速で擦れ合い、枝や葉を刈り込めるため短時間で広い面を均一に刈ることが可能です。

ハサミのみで整えると美しく仕上がるのですがどうしても時間がかかってしまいます。効率が勝負な商売なので広い生け垣等はヘッジトリマーを使うことで効率よく作業ができます。仕上がりの美しさはすべてハサミで仕上げるのよりは若干劣りますがそれでも充分綺麗に仕上げることが出来ます。

ヘッジトリマーの利点

1.ハサミよりも効率よく作業ができる

2.馬力によってはある程度太い枝でも刈り込める

3.ハサミと違い一度に広い面を刈り込める

ブレードと呼ばれる刃が付いた部分が高速回転するためそのブレード部分を刈り込み物に当てればその面を刈り込むことが出来ます。そのため作業効率も良くなります。また、メーカーによって馬力に違いがありますが馬力が大きいものはある程度太い枝も刈ることが出来ます。

ヘッジトリマーのデメリットは

1.刈り込み面を切るのではなく契りとるような感じになるので切り口が少し汚い場合がある。

2.刃の種類によっては刈りムラができる

ヘッジトリマーの刃はいろいろな種類があります。

主には普通の刃と仕上げようの刃になります。

細かくすればもう少しありますが庭師は大体この二つをよく使い分けます。

ある程度枝が太めの生け垣や低木等は普通の刃で刈り込みます。

インターネットから引用(普通の刃)

反対に枝葉が細かく出ているものを揃えるときは仕上げようの波で仕上げると綺麗になります。

インターネットから引用(仕上げ様の刃)

間違えて逆の使ってしまった場合の失敗例です。

太めの枝がある木を仕上げ様の刃で刈ってしまった場合

仕上げ様の刃は決め細やかな刃を刈り込むのに適しているため太い枝に対応できず刃の噛み合わせが悪くなり酷いときには刃が動かなくなり故障の原因になります。

反対に決め細やかな樹木を普通の刃で刈る場合。

これは刈れないことはありません。ただ刃が粗めなので仕上がりがボコボコに見えて見映えがよくありません。

賢い使い方としては最初粗めに普通の刃で刈り込み最後仕上げで仕上げ様の刃を使うことです。

こうすることで効率よくハサミ仕上げと同じクオリティに仕上げることが出来ます。

道具の使い方が分かったところで実際に綺麗に生け垣や低木を刈り込むにはどうすれば良いか?

初心者でもプロのように仕上げるコツがあります。

①最初に刈る高さを決める

手を入れる前の樹木は枝が爆発するように上に伸びているものがほとんどですこれを伸びる前の高さに刈り戻しますちょうど葉っぱがすこし残るくらいの位置がいいでしょう

そこにハサミを当てて左手を固定して右手だけを動かしますこの時力を入れすぎると表面がガタガタになり見た目が悪くなるので軽くリズムよく刈り込むことを意識してください。ハサミ全体をつかって刈り込むと効率よく仕上がります。

②塗り絵のように

例えば塗り絵をするときは端から塗り始めて徐々に広げて行きますねそれの要領で刈り込みも端から徐々に広げて行きます。そうすることでムラなく刈り込めます。

③角は少しハサミを斜めに入れる

④裾の部分を真っ直ぐにする※綺麗に見せるために一番大切なこと

上部を綺麗に刈っても下部の部分(裾といいます)が揃っていないと美しい仕上がりにならないので少しやりずらいですがハサミを入れて真っ直ぐに揃えるよう意識します

生け垣のお手入れ

①下部を濃く 上部を薄くする

どれくらい刈り込むのか迷うところですが生け垣の下を濃く 上を薄くするように意識しましょう理由は上部は下部に比べて日当たりがよく枝の成長が早いため時間がたつにつれて頭でっかちになり圧迫感が出てくるのです頭の大きな生け垣は見た目も悪くなるので上の方は薄くするようにして成長しても同じくらいの伸びになるようにします。

②天端(頭)は水糸を張る

慣れている人だと目で見て調整しながら真っ直ぐに揃えることが出来ますが慣れていない人は中々難しいので刈りたい高さの位置に水糸を張ると良いでしょう。後は水糸を目安にして刈り込みをしていけばオッケーです。

最初は上手くいかず難しいと感じるかもしれませんがやはり慣れが大切です。一気にやろうとせず少しずつ調整しながら確認してやっていけば大きく失敗せずにできると思います。