庭師のお仕事(低木刈り込みと雑草除去 この時期に頭を悩ます チガヤ を徹底的に除去します )

お世話になります

公園管理の仕事を請け負っていますが一回目の低木刈り込み作業に従事していきます。

低木とは腰から下の高さの樹木で、公園ではツツジ系統が多いです。

こんな感じに点在しているんですが、暖かくなってきて樹木も生育が良く、勢い良く枝が伸びるため定期的にお手入れをしなくてはいけません。

刈り込み作業をする際の注意点やコツです。

①最初に刈る高さを決める

手を入れる前の玉物は枝が爆発するように上に伸びているものがほとんどです。

これを伸びる前の高さに刈り戻します。ちょうど葉っぱがすこし残るくらいの位置がいいでしょう。そこにハサミを当てて左手を固定して右手だけを動かします。

この時力を入れすぎると表面がガタガタになり見た目が悪くなるので軽くリズムよく刈り込むことを意識してください。

ハサミ全体をつかって刈り込むと効率よく仕上がります。

②塗り絵のように

例えば塗り絵をするときは端から塗り始めて徐々に広げて行きます。その要領で刈り込みも端から徐々に広げて行きます。

そうすることでムラなく刈り込めます。

③角は少しハサミを斜めに入れる

セオリー的には側面を刈ってから頭を刈っていくことが多いです。

そうすると縦と横からハサミやトリマーをいれるので角の部分は角刈りのように四角くなります。

こうなると何とも人工的で落ち着かない雰囲気といいますかそんな感じになります。そのため角は斜めにハサミを入れることで全体的に丸みを付けるように意識することで自然な感じがでます。

④裾の部分を真っ直ぐにする

※綺麗に見せるために一番大切なこと

上部を綺麗に刈っても下部の部分(裾といいます)が揃っていないと美しい仕上がりにならないので少しやりずらいですがハサミを入れて真っ直ぐに揃えるよう意識します。

これらのやり方を遂行していけば綺麗に仕上げることができます。

刈り込みのコツはこんな感じですが気になるのはツツジの中から生えている背丈の高い雑草ではないでしょうか?

この雑草はチガヤと呼ばれる物です。

このようにススキみたいに中に無数に生えて、上に伸びていきます。

チガヤは日当たりのよい丘陵地、原野、草地、野山にごく普通に見られ、道端、畑、公園、空き地などどこでも生えますし、草刈りが良く行われる場所にも出現します。河原の土手などでは、一面に繁茂することがあります。

芽の先端が細く尖り、塩化ビニール製の蛇腹ホース程度なら下手すれば貫通します。

地下にしっかりした匍匐茎を伸ばすので、やっかいな雑草です。

ですが、尖った葉は、昔の日本で邪気を防ぐと信じられていて、魔除けとしても用いられたとも言われている一面もあります。

何にせよ厄介な雑草であることには変わりありません。

何でこんな除去しづらい雑草が増えたのか?生態系が変わったんですかね?

私たちは仕事の効率を考えて雑草の除去には除草剤を散布する場合が多いです。

この場合は厄介な事にツツジの中という最悪な場所に生えているので除草剤の散布は出来ない状況です。

ひたすら手と鎌を使って除去していきます。

あまり太くない物は強めに引っ張れば根っこごととれるので力に自信のある方は是非(笑)

しっかりしているものは引っ張っても取れない場合があるので鎌で元を切断します。

シンプルですがツツジの中に手を突っ込んでチガヤの塊をギュッと握り、元を一気に切断します。

以外と綺麗に取れるのでストレス発散になりますよ(笑)

鎌は刃の部分がノコギリのようになっているノコ鎌を使うことをオススメします。(普通の鎌でも新品やまたそれに近い物は切れ味が良いので切れます。)

勢いをつけすぎて自分の身体を傷つけないようにしてください!

そんなこんなで作業開始後30分。

ようやく切り終えました。

何で樹木の間から雑草が出てくるか不思議に思いませんか?

ハッキリとはわかっていませんが草の種が風などで飛ばされて樹木の間に入り込み、生えてくるといった説が私たち庭師の間では有力です。(何か新しいご意見あれば教えてください!)

ちなみに刈り込んで表面整えれば綺麗に見えますが またすぐに伸びてくるので根元の方で除去するようにします。