お世話になっております🙇
庭師の仕事として個人邸の管理がありますが元々木や草が伸びていたものを綺麗に手入れすることで見え方や感じかたが代わってくるのが庭師の醍醐味の1つといえます。
また綺麗になったときの達成感も格別なものがあります。
今回は実際行った個人邸のビフォーアフターを進め方や木の手入れ法を挟みながら解説します。
こちらが施工前です。
奥からサザンカ、ゴヨウマツ、サワラなどがあり手前にはシダレモミジ、クロマツ、イトヒバもあります。さらには下草の処理も依頼されました。中のツツジは花が最盛期なので触らないことにしました。
施工の手順としては最初に下草を処理します。理由は木を剪定してから下草を処理すると落ちた枝ゴミ等で、作業がやりづらくなったり、後の掃除で二度手間になるからです。
今回は肩掛け式の草刈り機を使って綺麗にしていきます。
この場合において注意しなくてはならないのは窓ガラスや車への配慮です。草刈り機で草刈りをすると小石が飛ぶためひどいときには窓が割れてしまったり、車には傷をつけてしまいます。
防止策としてコンパネやネットなどを設置して保護するようにします。
もちろんですがお隣さんへの声掛け等も忘れずに。
下草の処理を終えたら木の剪定に移っていきます。
サザンカは新しく伸びた枝を輪郭線上まで切り詰めて形を整えるようにします。
今回はチャドクガの被害はありませんでしたが見つけた場合は直ちに処理をしなくてはなりません。
5~6月と8~9月に発生するのでそろそろ一回目の発生があってもおかしくないです。前年などにチャドクガがついていたサザンカの葉の裏には卵を産み付けるためもし見つけた場合はその葉ごと処分します。
ただ中々見つけられなくて孵化してしまった場合は群れで集まって葉の裏についているため殺虫剤等を散布して早めに対処します。チャドクガは触ったり近くに行くと毛により被れてしまうので絶対に近寄らないようにします。
ちなみに私たちは殺虫剤としてトレボン乳剤をオススメします。
少ない希釈で効き目が抜群なため人への影響も少なく済みます。
駆除した毛虫にも触れないように気を付けてください。
ゴヨウマツは剪定の方法としてはほぼマツと同じで、根元の子芽、孫芽を残して枯れ葉や古い葉っぱは取り除きます。
枝が細かいため作業に時間を要するのが難点ではあります。
サワラは枝元の細かい小さいパラッとした枝を残すことでスッキリ仕上がります。大きい枝や葉っぱは切ってしまいます。
シダレモミジはあまり剪定しない方が人工的にならず自然に仕上がります。方向がおかしい枝や太すぎる枝を取る程度にします。パラッと仕上げることが美しく見せるコツです。
イトヒバはサワラと同じように細かな小さい枝を残します。細かい枝でも下に向きすぎている枝や弱々しい枝は取り除きます。
仕上がった庭です。
下草がないだけで広くなったように感じますし、樹木もスッキリとさせたことで風が通り抜けるような涼しげな印象がでました。