【庭師が厳選】カイガラムシに効く殺虫剤おすすめ3選|成虫・幼虫の駆除方法と薬剤の選び方を徹底解説

庭木や観葉植物を育てていると、枝や葉に白い粉のようなもの、茶色や黒っぽい小さな殻のような虫がびっしり付いていることがあります。

その正体は、植物を弱らせる代表的な害虫「カイガラムシ」かもしれません。

カイガラムシは、アブラムシや毛虫などと違って、成長すると体表が硬い殻やロウ状物質に覆われる種類が多く、普通の殺虫剤を吹きかけてもなかなか駆除できないことがあります。

「殺虫剤を使ったのにカイガラムシが残っている」

「何度スプレーしてもまた発生する」

「庭木がベタベタして葉が黒くなってきた」

このような場合は、薬剤選びだけでなく散布するタイミングとカイガラムシの生育ステージを見直すことが重要です。

この記事では、造園・庭木管理の視点から、カイガラムシ対策におすすめの殺虫剤を3つ厳選して紹介します。

この記事の結論

  • 総合的に使いやすい → カイガラムシエアゾール
  • カイガラムシ以外の害虫・病気もまとめて対策 → ベニカXファインスプレー
  • 冬の越冬害虫を徹底的に減らしたい → マシン油乳剤

ただし、薬剤は植物の種類・害虫・使用時期・希釈倍率・使用回数によって登録内容が異なります。実際に使用するときは、必ず商品のラベルや農薬登録内容を確認してください。


カイガラムシに効く殺虫剤おすすめ3選

まずは、カイガラムシ対策で検討したいおすすめ薬剤を3つ紹介します。

おすすめ薬剤特徴おすすめの人
1位カイガラムシエアゾールカイガラムシ専用タイプで使いやすい庭木を手軽に駆除したい人
2位ベニカXファインスプレーカイガラムシ以外の害虫・病気にも対応家庭園芸をまとめて管理したい人
3位マシン油乳剤油膜による物理的な作用でカイガラムシを退治越冬害虫までしっかり対策したい人

1位|カイガラムシエアゾール

「庭木に付いたカイガラムシを手軽に退治したい」という人にまず検討したいのが、カイガラムシエアゾールです。

カイガラムシエアゾールは、農薬登録上、樹木類や花き類・観葉植物のカイガラムシ類に使用できるエアゾールタイプの殺虫剤です。登録されている有効成分はクロチアニジンとフェンプロパトリンです。

カイガラムシエアゾールの特徴

  • カイガラムシ類を対象にした薬剤
  • スプレータイプで使いやすい
  • 希釈する手間がない
  • 庭木や観葉植物などに使いやすい
  • 高い場所の枝にも散布しやすい

特に家庭の庭木でカイガラムシを見つけた場合、希釈して噴霧器を準備するよりも、そのまま使えるスプレータイプのほうが作業のハードルは低くなります。

農薬登録も確認しておこう

カイガラムシエアゾールは、農林水産省の農薬登録情報提供システムで、花き類・観葉植物、樹木類のカイガラムシ類への適用が確認できます。

登録上の使用方法は、対象部位に均一に付着するよう、約30cm離れた場所から数回断続して噴射する方法となっています。

ただし、実際に使用するときは、必ず手元の製品ラベルを確認してください。

こんな人におすすめ

  • 庭木のカイガラムシを手軽に駆除したい
  • 薬剤を希釈するのが面倒
  • 家庭菜園ではなく庭木・観葉植物を管理している
  • 少量のカイガラムシを見つけた
  • 初めてカイガラムシ対策をする

庭師のポイント

カイガラムシは枝の裏側や枝分かれ部分など、薬剤が届きにくい場所に潜んでいることがあります。表面だけをサッと吹きかけるのではなく、カイガラムシが付いている場所を確認しながら、薬液がしっかり付着するように散布することが重要です。

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2位|ベニカXファインスプレー

カイガラムシだけでなく、アブラムシや毛虫など、庭木に発生する複数の害虫をまとめて対策したい人には、ベニカXファインスプレーも候補になります。

農薬登録情報では、ベニカXファインスプレーは殺虫殺菌剤として登録されており、樹木類のカイガラムシ類に対する適用が確認できます。

ベニカXファインスプレーの特徴

  • カイガラムシ類に使用できる
  • 複数の害虫をまとめて対策しやすい
  • 殺菌剤としての登録もある
  • 家庭園芸で使いやすいスプレータイプ

庭木では、カイガラムシだけが単独で発生するとは限りません。

例えば、

  • アブラムシ
  • ケムシ
  • ハダニ
  • その他の害虫

などが同じ庭木に発生することがあります。

そのため、「カイガラムシだけを退治する薬」ではなく、庭木全体の害虫管理を考えたい場合には使いやすい選択肢です。

農薬登録を確認して使う

農薬は「虫に効きそうだから」という理由だけで使用してはいけません。

例えばベニカXファインスプレーは、農薬登録情報上、樹木類についてカイガラムシ類への適用がありますが、対象植物には条件があります。

「庭木なら何でも同じように使える」わけではありません。

使用前に、必ず商品のラベルに記載されている「適用作物」「適用害虫」「使用時期」「使用回数」「使用方法」を確認しましょう。

こんな人におすすめ

  • カイガラムシ以外の害虫も発生している
  • 庭木をまとめて管理したい
  • 殺虫だけでなく病気対策もしたい
  • 家庭園芸で使いやすいスプレーが欲しい

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3位|マシン油乳剤

カイガラムシ対策で、庭木を長期的に管理するならマシン油乳剤も非常に重要な選択肢です。

マシン油乳剤は、一般的な殺虫剤とは少し考え方が違います。

マシン油を含む薬剤によって害虫の体表を覆い、物理的に作用させるタイプです。

日本農薬の「日農スプレーオイル」では、有効成分としてマシン油97.0%を含み、カイガラムシやハダニ類に高い効果を示すことが製品情報に記載されています。

また、農薬登録情報でもマシン油乳剤はカイガラムシ類への適用が確認できます。

マシン油乳剤がカイガラムシ対策に向いている理由

カイガラムシの厄介なところは、成虫になると薬剤が体に届きにくくなることです。

そのため、カイガラムシ対策では、

「普通の殺虫剤を何度も散布する」

よりも、

「発生時期に応じて薬剤を使い分ける」

ことが重要です。

特に果樹や庭木では、冬季の越冬害虫対策としてマシン油乳剤が使われることがあります。

例えば「キング95マシン」は、マシン油95%を有効成分とする農薬として登録されており、かんきつのカイガラムシ類について冬期30~45倍などの登録があります。

ただし、希釈倍率や使用時期は植物・害虫・薬剤ごとに違います。

「マシン油なら全部同じ倍率」という考え方は危険なので、必ず使用する製品のラベルを確認してください。

マシン油乳剤がおすすめの人

  • 庭木を本格的に管理したい
  • 冬の越冬害虫対策をしたい
  • カイガラムシが毎年発生する
  • 果樹・庭木を長期的に管理している
  • 成虫や越冬個体まで含めて対策したい

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マシン油乳剤を使うときの注意点|噴霧器は「専用」にするのがおすすめ

カイガラムシ対策でマシン油乳剤を使用する場合、薬剤そのものだけでなく、散布に使う噴霧器の管理にも注意が必要です。

特に庭木の消毒などで普段から噴霧器を使っている場合、マシン油乳剤を使用した噴霧器を、そのまま他の薬剤散布に使うのはおすすめできません。

マシン油乳剤を使った噴霧器は専用にする

マシン油乳剤は一般的な水性タイプの薬剤とは性質が異なり、油分を含んでいます。

そのため、噴霧器のホース・パッキン・シールなどの部品に影響を与える可能性があります。

使用する噴霧器の材質や製品によっても違いがありますが、マシン油を繰り返し使用する場合は、メーカーが指定する適合性を確認することが大切です。

また、しっかり洗浄したつもりでも、ホースやポンプ内部などに薬液が残ってしまう可能性があります。

そのため、庭師としては「マシン油を使う噴霧器は、できればマシン油専用にする」ことをおすすめします。

【庭師のワンポイント】

マシン油乳剤を散布するために使用した噴霧器は、できればマシン油専用として分けて管理しましょう。

一般の殺虫剤・殺菌剤用と兼用すると、噴霧器内部の部品への影響や、洗浄後に残った薬液による次回散布への影響などを考える必要があります。

特に仕事で複数の薬剤を使い分ける場合は、噴霧器を分けておくと管理もしやすくなります。

なぜ噴霧器を分けたほうがいいの?

マシン油乳剤を使用した後に、別の殺虫剤や殺菌剤を同じ噴霧器で散布する場合、内部に残った薬液が次の散布に影響する可能性があります。

噴霧器を使用後に適切に洗浄することは重要ですが、ホースやポンプ、ノズルなどの内部まで完全に管理するのは意外と手間がかかります。

特に大切な庭木や作物に散布する場合は、「洗ったから大丈夫」と自己判断せず、薬剤ごとに器具を分けるほうが安心です。

噴霧器の部品が傷む可能性にも注意

マシン油乳剤は油分を含むため、使用する噴霧器によっては、ホースやパッキン、シールなどの部品に影響する可能性があります。

そのため、マシン油乳剤を使う前には、必ず噴霧器メーカーが示している使用可能な薬剤・適合性を確認してください。

「どの噴霧器でもマシン油を使える」と考えるのは避けたほうが安全です。

使用後はしっかり洗浄する

マシン油専用の噴霧器にした場合でも、使用後の洗浄は必要です。

タンクだけでなく、

  • ホース
  • ポンプ部分
  • ノズル
  • ストレーナー
  • その他の薬液が通る部分

なども、製品の取扱説明書に従って適切に洗浄してください。

また、洗浄した排液を庭や水路などにそのまま流すのではなく、使用した農薬のラベルや自治体などのルールに従って適切に処理することも重要です。

家庭の庭なら「専用噴霧器」を1台用意するのもおすすめ

毎年カイガラムシが発生する庭木を管理しているなら、マシン油乳剤用として噴霧器を1台分けておくと管理が楽になります。

例えば、

噴霧器用途
噴霧器①一般的な殺虫剤・殺菌剤
噴霧器②マシン油乳剤専用

というように分けておけば、薬剤の取り違えも防ぎやすくなります。

まとめ

マシン油乳剤はカイガラムシ対策に利用される便利な薬剤ですが、噴霧器についても注意が必要です。

・使用する噴霧器がマシン油乳剤に対応しているか確認
・ホースやパッキンなどの部品への影響に注意
・できればマシン油専用の噴霧器として分ける
・使用後はタンクだけでなく薬液が通る部分も適切に洗浄する

特に、普段使っている噴霧器をそのままマシン油用にするのではなく、「マシン油を使うなら専用噴霧器を用意する」くらいの感覚で管理しておくと安心です。

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  • そもそもカイガラムシとは?

    カイガラムシとは、植物の枝や葉などに付着して生活する吸汁性の害虫です。

    種類が非常に多く、見た目もさまざまです。

    白い綿のようなタイプもいれば、茶色や黒色の小さな殻のように見えるタイプもいます。

    代表的なものとして、

    • アカホシマルカイガラムシ
    • ヤノネカイガラムシ
    • ルビーロウムシ
    • ツノロウムシ
    • コナカイガラムシ
    • カタカイガラムシ類

    などが知られています。

    種類によって発生時期や薬剤への反応が異なるため、「カイガラムシだからこの薬剤を1回使えば終わり」と考えないことが重要です。

    カイガラムシを放置するとどうなる?

    「小さい虫だから放置しても大丈夫」と思ってしまう人もいますが、カイガラムシは大量発生すると庭木に大きな負担を与えることがあります。

    植物の樹液を吸う

    カイガラムシは植物から汁液を吸います。

    数匹程度なら大きな問題にならない場合でも、数が増えると枝や葉への負担が大きくなります。

    大量発生すると、

    • 葉の色が悪くなる
    • 枝が弱る
    • 新芽の生育が悪くなる
    • 樹勢が低下する
    • ひどい場合は枝枯れにつながる

    といった症状につながることがあります。

    すす病の原因になる

    カイガラムシなどの吸汁性害虫が排出する甘露によって、植物の葉や枝がベタベタすることがあります。

    その甘露を栄養源としてすす病菌が増殖すると、葉や枝が黒いすすのような状態になることがあります。

    「葉が黒くなったから病気だ」と思っていたら、実はその前にカイガラムシが大量発生していた、というケースもあります。

    そのため、すす病を見つけたら、葉だけでなく枝や葉の裏側にカイガラムシがいないか確認することが大切です。


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  • なぜカイガラムシには殺虫剤が効きにくいの?

    ここがカイガラムシ対策で最も重要なポイントです。

    カイガラムシは、種類によって成虫の体が硬い殻やロウ状物質などで覆われています。

    そのため、アブラムシなどと同じ感覚で殺虫剤を吹きかけても、薬剤が体に届きにくい場合があります。

    カイガラムシの成虫が一般的な殺虫剤で駆除しにくい理由として、体表の硬い被覆物が薬剤の付着・浸透を妨げることが挙げられます。

    だからこそ、カイガラムシ対策では「いつ散布するか」が非常に重要になります。


    カイガラムシ退治で最も重要なのは「幼虫期」

    カイガラムシは、一生を通して同じ姿をしているわけではありません。

    種類によって違いはありますが、幼虫の時期には成虫ほど硬い被覆物に覆われていないため、薬剤で対処しやすくなる傾向があります。

    そのため、庭木のカイガラムシ対策では、

    「成虫を見つけてから慌てて散布する」

    よりも

    「幼虫が動き始める時期を狙って散布する」

    ことが重要です。

    発生時期は種類や地域、植物によって異なるため、庭木をよく観察してください。


    カイガラムシを見つけたら最初にやること

    ① 枝や葉をよく観察する

    まずはカイガラムシがどこに付いているか確認します。

    特に、

    • 枝の分岐部分
    • 細い枝
    • 葉の裏
    • 新芽周辺

    などをチェックしましょう。

    ② 黒いすす状の汚れがないか確認

    葉や枝が黒く汚れている場合は、すす病が発生している可能性があります。

    その場合、葉だけを洗っても根本的な解決にはなりません。

    カイガラムシそのものを減らすことが重要です。

    ③ 大量発生している枝は剪定も検討

    枝全体にカイガラムシがびっしり付いている場合、薬剤だけに頼るより、被害枝を剪定して取り除く方法も有効です。

    もちろん、樹形や樹勢、剪定時期を考慮する必要があります。

    特に庭木の剪定に慣れていない場合は、無理に太い枝を切らず、適切な剪定方法を確認しましょう。


  • 【よくわかる!】初心者でもできる簡単剪定方法はこちらから
  • カイガラムシを殺虫剤で駆除する正しい手順

    STEP1|カイガラムシの種類と発生場所を確認

    まず、どの植物に発生しているのか確認します。

    庭木なのか、果樹なのか、観葉植物なのかによって使用できる薬剤が変わります。

    STEP2|薬剤の登録内容を確認

    ここは絶対に省略しないでください。

    農薬には、

    • 使用できる植物
    • 対象となる害虫
    • 希釈倍率
    • 使用時期
    • 使用回数
    • 使用方法

    などが定められています。

    例えば、同じ「カイガラムシ」でも、樹木類には登録があっても、すべての植物に登録があるとは限りません。

    農薬登録情報提供システムでも、薬剤ごとに適用作物と害虫、使用方法などが細かく指定されています。

    STEP3|カイガラムシに薬液をしっかり付着させる

    カイガラムシが付いている場所を狙って散布します。

    ただし、必要以上に薬剤を散布するのは避けてください。

    「たくさん撒けば効く」というものではありません。

    必ずラベルに記載された使用方法を守りましょう。

    STEP4|一度で終わったと思わない

    カイガラムシは発生ステージがそろっていないことがあります。

    そのため、1回の散布ですべての個体を駆除できるとは限りません。

    薬剤のラベルに記載された使用回数・使用間隔を守りながら、継続的に観察してください。


    カイガラムシに殺虫剤を使うときの注意点

    植物によって薬害が出る可能性がある

    農薬は正しく使えば非常に便利ですが、使用方法を間違えると植物に薬害が発生する可能性があります。

    特に注意したいのが、

    • 高温時
    • 強い日差しがあるとき
    • 植物が弱っているとき
    • 指定倍率を守らない
    • 適用外の植物に使用する
    • 複数の薬剤を自己判断で混用する

    などです。

    使用前には必ずラベルを確認してください。

    マシン油乳剤は特に使用時期・植物に注意

    マシン油乳剤は非常に有効な選択肢ですが、薬剤によって使用時期や希釈倍率が大きく異なります。

    例えばキング95マシンでは、かんきつのカイガラムシ類に冬期30~45倍などの登録があります。

    一方、別のマシン油乳剤では異なる登録内容になっています。

    つまり、

    「マシン油=何倍」

    と覚えるのではなく、使用する商品のラベルに従うことが大切です。


    カイガラムシに効かないときに確認したい5つの原因

    原因1|成虫になっている

    最も多い原因の一つです。

    硬い殻やロウ状物質に覆われた成虫は、薬剤が効きにくい場合があります。

    その場合は、薬剤だけに頼らず、物理的な除去や剪定なども組み合わせます。

    原因2|薬剤がカイガラムシに付着していない

    葉の表面だけに散布して、枝に付いているカイガラムシを見落としているケースです。

    カイガラムシは枝にびっしり付くことがあるので、発生場所を確認しましょう。

    原因3|散布時期が悪い

    カイガラムシ対策ではタイミングが非常に重要です。

    成虫が増えてからではなく、幼虫期を狙うことを意識しましょう。

    原因4|一度の散布で終わったと思っている

    庭木に発生したカイガラムシは、すでに複数の世代・ステージが混在していることがあります。

    そのため、一度薬剤を散布しただけで完全に姿がなくならない場合があります。

    原因5|カイガラムシの種類を間違えている

    白い虫だからカイガラムシとは限りません。

    コナカイガラムシ、アブラムシ、ハダニなど、見た目が似ている害虫もいます。

    薬剤を使う前に、害虫の特徴を確認することも重要です。


    カイガラムシの物理的な駆除方法

    少量発生なら、薬剤だけでなく物理的に取り除く方法もおすすめです。

    歯ブラシなどでこすり落とす

    枝に付着しているカイガラムシは、柔らかいブラシなどで落とせる場合があります。

    特に鉢植えや小さな庭木なら、薬剤を使う前に物理的に数を減らす方法も検討できます。

    ただし、植物の樹皮を傷つけないよう注意してください。

    ひどい枝は剪定する

    カイガラムシが大量発生した枝は、剪定して除去する方法もあります。

    ただし、樹種によって適切な剪定時期が異なるため、むやみに強剪定するのは避けましょう。


    カイガラムシを予防する方法

    1|定期的に庭木を観察する

    最も簡単で効果的なのが早期発見です。

    週に一度とは言いませんが、庭木の枝や葉を定期的にチェックしてください。

    特に春から秋にかけては、新芽や葉の裏側も確認しましょう。

    2|枝が込みすぎないようにする

    枝葉が密集すると、害虫を発見しにくくなります。

    適切な剪定によって風通しや日当たりを確保することは、庭木を健全に管理するうえでも重要です。

    3|弱った庭木を放置しない

    水不足や根の問題、極端な日照不足などで樹木が弱っている場合は、害虫被害が目立つことがあります。

    剪定だけでなく、水やり、土壌、日当たりなども含めて庭木全体を管理しましょう。

    4|冬季の防除を検討する

    樹種や薬剤の登録内容によっては、冬季にマシン油乳剤を利用して越冬するカイガラムシ類などを防除する方法があります。

    実際にマシン油乳剤には、冬期のカイガラムシ類への登録がある製品があります。

    ただし、植物ごとに薬害リスクや登録内容が違うため、必ず使用する薬剤のラベルを確認してください。


    カイガラムシ殺虫剤の選び方

    手軽さを重視するならスプレータイプ

    家庭の庭木で少量発生しているなら、スプレータイプが扱いやすいでしょう。

    希釈する必要がなく、見つけたときにすぐ対応できるのがメリットです。

    複数の害虫をまとめて対策するなら殺虫殺菌剤

    カイガラムシ以外にも害虫や病気が発生しているなら、複数の適用を持つ薬剤を検討する方法があります。

    ベニカXファインスプレーは、カイガラムシ類への適用があるほか、殺虫殺菌剤として登録されています。

    本格的に庭木を管理するならマシン油乳剤

    毎年カイガラムシが発生する庭木や果樹などでは、年間の防除計画を考えることが重要です。

    マシン油乳剤は、冬季の越冬害虫対策などに利用される代表的な薬剤の一つです。


    庭師目線で選ぶならどれがおすすめ?

    私が庭木の管理という視点で選ぶなら、目的によって使い分けます。

    とにかく手軽に駆除したい

    → カイガラムシエアゾール

    カイガラムシ以外もまとめて対策したい

    → ベニカXファインスプレー

    毎年発生する庭木を本格的に管理したい

    → マシン油乳剤

    特に初心者の場合、最初から難しい希釈タイプに手を出すより、対象植物に登録がある使いやすいスプレーから検討するとよいでしょう。


    よくある質問|カイガラムシ殺虫剤Q&A

    Q. カイガラムシに普通の殺虫剤は効きますか?

    種類や生育ステージによります。

    特に成虫は硬い殻やロウ状物質に覆われているため、薬剤が効きにくい場合があります。

    幼虫期など薬剤で対処しやすい時期を狙うことが重要です。

    Q. カイガラムシは1回の薬剤散布で駆除できますか?

    必ずしも1回で完全に駆除できるとは限りません。

    発生ステージが混在している場合や、薬剤が届きにくい場所に残っている場合があります。

    薬剤のラベルに従い、使用可能な回数や時期を守りながら観察してください。

    Q. カイガラムシは歯ブラシで取れますか?

    少量であれば、ブラシなどで物理的に取り除ける場合があります。

    ただし、強くこすりすぎて樹皮を傷めないようにしてください。

    Q. カイガラムシで葉が黒くなりました。病気ですか?

    すす病の可能性があります。

    カイガラムシなどの吸汁性害虫が発生すると、排泄物によって葉や枝がベタつき、その後すす病が発生することがあります。

    黒い汚れだけを落とすのではなく、カイガラムシの発生状況を確認しましょう。

    Q. マシン油乳剤はカイガラムシにおすすめですか?

    カイガラムシ対策に使用できるマシン油乳剤はあります。

    マシン油を主成分とする薬剤には、カイガラムシ類への登録を持つ製品があります。

    ただし、使用できる植物、希釈倍率、使用時期などは製品によって違うため、必ずラベルを確認してください。

    Q. カイガラムシが何度も再発します。なぜですか?

    成虫だけを駆除して、卵や幼虫などが残っている可能性があります。

    また、枝の裏側や樹皮の隙間など、薬剤が届きにくい場所に残っているケースもあります。

    そのため、剪定・物理的除去・適切な薬剤散布・定期的な観察を組み合わせることが重要です。


    まとめ|カイガラムシは「薬剤選び+散布時期」が重要

    カイガラムシは、庭木を管理するうえで非常に厄介な害虫です。

    特に成虫になると体表が硬い殻やロウ状物質に覆われ、一般的な殺虫剤が効きにくくなることがあります。

    だからこそ、

    • カイガラムシを早期発見する
    • 幼虫期を狙って防除する
    • 発生場所に薬剤をしっかり付着させる
    • 必要に応じて物理的に取り除く
    • 大量発生した枝は剪定を検討する
    • 冬季の防除も検討する
    • 使用する薬剤の登録内容を確認する

    といった対策が重要になります。

    今回おすすめした薬剤をまとめると、以下の通りです。

    順位薬剤おすすめポイント
    1位カイガラムシエアゾール手軽に使えるカイガラムシ対策
    2位ベニカXファインスプレーカイガラムシ以外の害虫・病気もまとめて管理
    3位マシン油乳剤越冬害虫などを含め本格的に防除

    中でも、「今すぐ庭木のカイガラムシに対応したい」という家庭では、カイガラムシエアゾールのようなスプレータイプが使いやすい選択肢です。

    一方、毎年のようにカイガラムシが発生する庭木なら、目の前の成虫を退治するだけではなく、幼虫期の防除や冬季の越冬個体への対策まで含めた年間管理を考えることをおすすめします。

    なお、農薬は商品によって適用植物・対象害虫・希釈倍率・使用時期・使用回数が異なります。今回紹介した薬剤についても、使用前には必ず製品ラベルと最新の農薬登録情報を確認してください。

    この記事のポイント

    • カイガラムシは成虫になると薬剤が効きにくい場合がある
    • 幼虫期を狙った防除が重要
    • 少量なら物理的に取り除く方法も有効
    • 大量発生した枝は剪定も検討する
    • カイガラムシエアゾールは手軽な選択肢
    • ベニカXファインスプレーは複数害虫対策に向く
    • マシン油乳剤は越冬害虫対策などに利用される
    • 薬剤は必ず登録内容とラベルに従って使用する