お世話になります。
先日お客様宅にてヒイラギがかなり大きくなっていたので剪定して参りました。
ヒイラギは結構密で枝葉が出るので刈りこみによる手入れで形を整える方法もあります。
今回はかなり何年か放置してだいぶ強めの枝が伸びていましたのでハサミによる透かし剪定を行いました。
また、ヒイラギは特徴として葉っぱにトゲがあり触るとチクッとして痛いため
どうしてもハサミを入れるのをためらいがちですが透かすことで内部に日が入りやすくなり生育にいい影響を与えやすいと言われています。
今回はヒイラギの手入れ方法を解説していきます。
ヒイラギ
ヒイラギは前述の通り葉っぱが刺々しており素手で触るとチクッとします。
こちらがヒイラギの葉っぱになります。
意外と鋭くて痛そうですね!
ヒイラギの手入れは大きく分けて2つあります。
ヒイラギの手入れ
1.刈り込みによる手入れ
ヒイラギは前述の通り比較的密に生えてきますので刈り込みによって形を整えることができます。
刈りこみは木の表面を長いハサミやヘッジトリマーで平らに整えることで初心者でもやり方さえ覚えれば簡単にキレイに出来ます。
何より刈りこみ手入れの一番のメリットは枝葉に直接肌が触らないため
痛い思いをせずにキレイに出来る
ということです。
刈り込みのコツを説明していきます。
刈り込みのコツ
①最初に刈る高さを決める
手を入れる前の玉物は枝が爆発するように
上に伸びているものがほとんどです。
これを伸びる前の高さに刈り戻します
ちょうど葉っぱがすこし残るくらいの位置がいいでしょう。
そこにハサミを当てて左手を固定して右手だけを動かします。
この時 力を入れすぎると表面がガタガタになり見た目が悪くなるので
軽くリズムよく刈り込むことを
意識してください。
力をいれないこと ポイントです。
ハサミ全体をつかって刈り込むと
効率よく仕上がります。
②塗り絵を意識する
例えば塗り絵をするときは端から塗り始めて徐々に広げて行きます。
その要領で刈り込みも端から徐々に広げて行きます。
そうすることで刈りムラがなく刈り込めます。
位置を定めずあちこち適当に刈ると確実にガタガタになりますので注意!
③角は少しハサミを斜めに入れる
これは樹木の形を整えるのに大切な要素で生け垣など以外では大体樹木は丸型に仕上げます。
そのため全体を丸くするように仕上げるとキレイになります。
しかし慣れないと丸く仕上げるのは難しいため簡単に丸くする方法として
四隅を角を落とすように斜めに刃を入れて刈ることで遠目から見ると丸く見えるようになります。
④裾の部分を真っ直ぐにする
※綺麗に見せるために一番大切なこと
上部を綺麗に刈っても下部の部分(裾といいます)が揃っていないと美しい仕上がりにならないので
少しやりずらいですがハサミを入れて真っ直ぐに揃えるよう意識します。
簡単に言いますと樹木の下の部分を真っ直ぐにするという意識です。
この赤線が裾といいますが
この線より下に垂れ下がっている枝を真っ直ぐ揃えることでキレイになります。
2.剪定鋏で枝を抜き透かし剪定
剪定鋏での仕上がりは葉がチラチラしてないぶが透けて美しい仕上がりになります。
しかしどの枝を抜くか選ばなくてはいけなく間違った枝を抜くと仕上がりが汚くなる恐れがあるため初心者には少し難しい方法になります。
しかし、切る枝はあらかた決まっているため決まりを守り抜くべき枝を抜ければ初心者でもキレイに仕上げることが出来るのです。
剪定のコツ
①全体を見ない
剪定の仕上がり後は全体を見てバランスを調整したり というのはしますが
剪定するときには全体を見ない方が良いです。
全体を見てしまうとどれを切ればいいかどこから手をつければいいか
訳がわからなくなってしまいます。
木は枝の塊が集まった区画がいくつも集まって構成されているので1つ1つの区画を仕上げて木一本を完成させるイメージです。
見るのは全体でなく
枝の先の枝葉集合区画です。
下図参照!
このように赤丸で囲った部分を一つ一つ仕上げることで木一本を透かし剪定として完成させます。
だいたい一番最初の区画を仕上げたらその区画と同じくらいの濃さにすれば自然と全体が同じような濃さになるのでバランスよくキレイに仕上がるというわけです。
ではどのような枝を切るか説明します。
②切る枝 残す枝
残す枝ですが
その木の幹元近くにある小さくかつ放射状に外に伸びている枝になります。
幹元近くの枝を残すのは伸びすぎた木を小さくするためです。
次に切る枝ですがその区画の中で
一番長く出っ張っているもの
を元から切ります。
その元の部分には細かい枝が多数生えているので
次に、内部の邪魔な枝を切ります。
具体的には
幹の方に向かっているもの
極端な上向き下向きの枝
を細かい枝が多数生えている場所から切ることでその区画はだいたい完成させることができます。
この作業を全枝の集合体で行うことで完成形を作るわけです。
剪定のまとめ
1.全体でなく枝先の集合区画を見る
2.集合区画の中で長い枝、内部の邪魔な枝を切る
3.全ての枝先でその作業の繰り返し
以上がヒイラギの手入れのまとめになります。
最後に剪定をするさいはどうしても木の内部に手をいれなくてはならないため多少は痛い思いをしなくてはなりません。
そのため手袋などをして少しでも保護できるようにすると良いでしょう。