お世話になっております🙇
個人邸の手入れを行っていると似たような樹木に出くわす事もしばしばあります。
ドウダンとヤシオも似ていると言えます。二つともツツジなのですが似ているのに手入れの仕方が一緒ではありません。
ドウダンツツジです。
ドウダンツツジは白い花を咲かせ、秋には紅葉する扱いやすい樹木で葉が散ってからも枝振りが美しいとされ庭木に大人気です。
普通ツツジ系は萌芽力が強いため時期を間違えなければ刈り込みなどでも形を揃えることが出来ます。
そんな庭木に人気のドウダンツツジですが育てやすさから生け垣や玉物として植えているお宅も非常に多いです。
ご自分で手入れされることもあると思うので刈り込みを綺麗に仕上げるコツを解説します。今回は玉物を例に解説します。
刈り込み作業のセオリーとして
①最初に刈る高さを決める
手を入れる前の玉物は枝が爆発するように上に伸びているものがほとんどですこれを伸びる前の高さに刈り戻しますちょうど葉っぱが少し残るくらいの位置がいいでしょう。
葉っぱが落ちて無い場合は赤い芽が出てきているのでそこよりも下で刈ります。
刈り込み鋏を当てて左手を固定して右手だけを動かしますこの時力を入れすぎると表面がガタガタになり見た目が悪くなるので軽くリズムよく刈り込むことを意識してください。ハサミ全体をつかって刈り込むと効率よく仕上がります。
注意点❗
かかり枝を取り除く
かかり枝は切った枝が刈った木の上に引っ掛かっている状態の事で
何が問題かといいますと
将来的に刈り取られた枝は枯れます。
それが木の上に残っているとせっかく綺麗に刈り込んだ木の上に枯れた枝が散らばり物凄く見た目が汚くなります。
玉物を刈り終えたらかかり枝を全て取り除くのですが
特に落葉したあとに枝を刈るとかなり大量の枝ゴミのかかり枝がつきますので
手で取り除き、木の中のかかり枝も取り除くように意識することが大切です。
②塗り絵のように
例えば塗り絵をするときは端から塗り始めて徐々に広げて行きますね。
それの要領で刈り込みも端から徐々に広げて行きます。そうすることでムラなく刈り込めます。
③角は少しハサミを斜めに入れる
玉物は丸みをつけてこそ綺麗に見えます。
ただハサミの角度からいって丸く作るのは少し難しいです。
一番仕立てやすいのは側面や天端を真っ直ぐ刈り、斜めの部分は刃を↗️や↖️の方向に傾けて刈ります。
角を削り取るイメージで仕上げると良いです。
④裾の部分を真っ直ぐにする※綺麗に見せるために一番大切なこと
上部、側面 斜めを綺麗に刈っても下部の部分(裾といいます)
が揃っていないと美しい仕上がりにならないので少しやりずらいですがハサミを入れて真っ直ぐに揃えるよう意識します。
白の部分が裾 になります。
青の部分は斜め部分で角を削るように青の角度で刈り込む事で綺麗な丸になるのです。
続いてヤシオツツジの手入れですが、ヤシオツツジに至っては刈り込みあまり適しません。
刈り込みをしてしまうと花が咲かなくなったり、柄だが枯れてしまったりと弊害が出てきます。
本来はあまり手を加えずに自然においておくのが良いとされていますが、どうしても大きくなるときは本当に長い枝を抜くようにします。
ヤシオツツジです。
ヤシオツツジは夏前に白い花を咲かせますがドウダンよりも大輪なのが特徴です。
花が咲いたり、葉があるときにはそれほど似ているわけではないのですが、この時期には葉っぱを落とすので表面だけ見たら一瞬見分けが付かないほど似ています。
見分け方とすれば幹肌です。
ヤシオは幹にシワのようなものがあります。
ドウダンツツジはそこまでシワがないのが見分けポイントです。
表面だけで判断すると誤ってヤシオも刈り込んでしまう恐れがあるので気を付けます。
よく見ればわかるのですが枝が伸びて密集していると意外とわかりにくいものです。
2種の樹木はよく似ていますが
手入れのしやすさから見ると
ドウダンツツジ 初心者に優しい
ヤシオツツジ 上級者向け
となります。
ただ前述の通りヤシオツツジはそれほど手入れを必要としないので管理上の手間はそれほどかからないと思って大丈夫です。
お好みがきっと見つかる↓
仮にお手入れにて管理して行く場合
綺麗な状態を保っていくのですが
繊細なヤシオツツジはひょんなことから枯れてしまうことがあります。
丈夫な木ではあるのですが
水切れ
寒さ
肥料焼け
等には注意します。
また酸性土壌を好むヤシオツツジはアルカリ性の土壌に変わっていくと
枯れやすい傾向があります。
お手入れだけでなく
色々な角度から樹木を見てみると
見えてくるものもあります。
樹木の元気を取り戻せ↓