<難関!?>現役施工管理技士が教える施工管理技士試験合格のための勉強法 コツ

皆様お世話になっております。

私事ながら先日1級の土木施工管理技士試験を合格させていただくことができました。

以前取得した1級造園施工管理技士とあわせて資格が増えて、仕事の幅が広がったことに喜びを感じております。

今回の目次

施工管理技士とは?

過去の合格率(造園 土木)

学科試験勉強のコツ

実地試験勉強のコツ

経験記述のコツ

選択記述のコツ

まとめ

施工管理技士とはそもそも何かと言いますと

日本の建設業において特定業種の技術を認定した国家資格である。技師ではなく、技士である。 該当する種目の施工管理技術検定の第1次検定に合格した者は施工管理技士補を、第2次検定に合格した者は施工管理技士をそれぞれ称することができる。 施工管理技士の等級区分は1級または2級である。(Wikipedia参照)とされ

このように建設業を志すものにとって建設現場を統括するために大切になってくる資格になります。

試験は第1次検定と第2次検定の二部構成となっており

1次試験は4択から正解をひとつ選ぶ学科試験。

2次試験は実際に自分が担当した現場監督としての仕事の事に関して文章でまとめたりする記述がメインの実地試験となっています。

令和3年以前は普通に学科試験、実地試験と分かれていましたがそれ以後は第一次検定、第二次検定と名称が変わりました。

受験資格も第1次検定は17歳以上であれば高卒・大卒・実務経験に関係なく受験出来るが、1級建築施工管理技士の第2次検定の受験資格は、大学の建築系学科卒業の場合3年以上の実務経験建築学科以外の場合は卒業後4年6ヶ月以上の実務経験が必要である(Wikipedia参照)

とされており、ある程度の業種経験は必要となってきます。

施工管理技士は1級と2級があるとされていますが

単純に任さられる現場の規模と、問題の難易度が変わってきます。

もちろん1級はより大きな規模の現場を統括することができるようになりますが試験の方も2級に比べてより具体性を求められ、問題の範囲も広がりますので難易度がグッと上がります。

私が受験した造園施工管理技士と土木施工管理技士の難易度ですが

造園施工管理技士 合格率

■1級(学科試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年2,9741,17839.6%
2019年3,4041,26037.0%
2018年3,4301,41441.2%
インターネットから引用

■1級(実地試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年1,69569541.0%
2019年1,88074439.6%
2018年2,25180835.9%
インターネットから引用

■2級(学科試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年3,5692,08058.3%
2019年2,4481,24750.9%
2018年2,6781,67962.7%
インターネットから引用

■2級(実地試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年2,5311,08943.0%
2019年2,8291,06337.6%
2018年3,4581,31338.0%
インターネットから引用

1級は学科、実地共に30%~40%程で

2級は学科が50~60%、実地が30%~40%となります。

土木施工管理技士 合格率

■1級(学科試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年29,74517,88560.1%
2019年33,03618,07654.7%
2018年28,51216,11756.5%
インターネットから引用

■1級(実地試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年24,2047,49931.0%
2019年24,68811,19045.3%
2018年27,5819,52134.5%
インターネットから引用

■2級(学科試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年33,18223,34670.4%
2019年39,09524,75963.3%
2018年35,10220,86359.4%
インターネットから引用

■2級(実地試験)

実施年受験者数合格者数合格率
2020年30,43712,85242.2%
2019年31,72912,61139.7%
2018年33,39911,69835.0%
インターネットから引用

土木に関しては学科は1 2級共に50~70%と高めの合格率を誇りますが

実地になると30%程とガクッと下がります。

この2種の試験を見てみると学科よりも実地が鬼門であることがわかります。

そして簡単には習得できない難関であることも同時に分かっていただけたのではないかと思います。

そこで学科試験、実地試験共に私がしてきた勉強法を紹介していければと思います。

これは1級、2級共に使える方法だと思いますので資格取得を考えている方々の参考に少しでもなれば幸いです。

学科試験

第一の関門学科試験です。

令和3年から一次検定と名称が変わりました。

出題傾向は4択から正しいものもしくは誤っているものを選ぶ選択方式でマークシートでの回答になります。

ここでの きも は正しいものだけでなく誤っているものも選ぶ可能性があるため現場での知識を理解していないと答えに辿り着きません。

正しいものを選ぶ問題例
誤っているものを選ぶ例

コツ

過去問題をたくさん解いて慣れる

学科試験は選択問題で知識が必要となりますが逆に言えばある程度は暗記で覚えることが可能です。

市販のテキストで過去問題を3~5年分くらい繰り返し解くことで問題の傾向が分かってきますし、必然と知識もついてきます。

また、調べれば過去の問題もダウンロード出来たりするのでダウンロードしてひたすら問題を解きましょう。

根気はいりますが一番知識をいれるには確実な方法と言えます。

出題時には項目ごとに分かれて出題されるので項目ごとに解いて

答え合わせをし、その項目で分からなかった所や間違えたところを市販のテキストなどに載っている解説を良く読みもう一度解き直します。

私がおすすめするテキストはこちら


(今回は土木のテキストです。このシリーズは図解もあり私的には理解しやすいかなと思います。)

問題を良く読むクセをつける

先ほども言いましたが4択から正しいものを選ぶケースと誤ったものを選ぶケースがあります。

ここを良く読まずに勘違いして解答してしまい点数を落としてしまうケースがあります。

問題の出し方もそれっぽいことを出してくるのでややこしいケースがあります。

そのため良く問題を読んで文章は正しいか誤っているかを判断しなければいけません。

私の経験上 誤ったものを答えよ といったケースの方が多いイメージがあるので

先入観にとらわれず良く読むクセをつけます。

それが問題をたくさん解くことに繋がってきます。

講習を受ける

合格するためには専門講師による講習を受けることも選択肢としてあります。

受講費はかかりますがその分授業を受けるため集中したいという方や中々自分一人で勉強するのは不安という方はオススメです。

ちなみに私も講習を受けていたことがありました。

講習を受けるメリットとして

授業のようなので集中できる

テキストや過去問題が講師が厳選したものが載っているのでより濃い内容を覚えることが出来る

抜粋した問題集などもあるため勉強効率が上がる

このようにメリットは多いです。

ただ費用がかかることも事実です。

そんな声もあり、通信講座での受講もできるようになったようです。

専門の講義を通信講座で受けれるため移動などの手間がなく自分の時間で勉強出来ます。

費用も一般的な講習よりもリーズナブルで提供しているのでオススメです。

オススメの講習はこちら

実地試験

学科を潜りぬけると最後の関門実地試験です。

主に経験記述などの記述問題がメインになり、学科のように暗記だけでなく頭で考えて文章や記述をしていかなくてはなりません。

経験記述は自分が実際に担当した現場での事を文章にしてまとめる物です。

より具体性が求められ、良くいわれているのは全然現場の事を知らない素人の方が理解できるような文章を作る必要があります。

こちらは実際に私が受験した令和3年の1級土木施工管理技士の選択記述の問題例の一部です。

このように穴埋めと記述で答える問題となっております。

コツ

経験記述

とにかく具体的に記述する

現場の責任者として請け負った工事を完成させる時に 管理をしていく上でどんな問題が発生するか?恐れがあるか?を予測していかなくてはなりません。

その予測した問題の発生を防ぐために問題の理由や根拠などを追及して改善していくためにどうするかを具体的に決めて、その決定事項を現場担当者や作業員に理解させるという事を

文章化してまとめるということになります。

その内容は素人がその文章を見てもすぐにわかるようにまとめることが高得点への鍵となります。

土木施工管理では品質管理、安全管理、工程管理の観点から選びますが

どれが出るかは年毎に違っていてランダムです。

最近は品質管理、安全管理から多く出題されます。

他の施工管理技士試験では選んで答える試験もあるようです。(造園施工管理技士は選ぶことができた)

受験する試験に応じて確認が必要です。↓

https://www.jctc.jp/

実際に試験で出題された経験記述の構成例をまとめていきます。(1級土木施工管理技士試験から)

経験記述構成例

1」具体的な現場状況と特に留意した技術的課題

1.工事内容

2.現場状況

3.問題と理由

4.課題

「2」技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容

5.取り組み

6.検討項目

7.検討内容

「3」上記検討の結果、現場で実施した対応処置とその評価

8.対応処置

9.監視確認

10.結果と評価

このように構成します。

ちなみに各項目およそ10行ほどの欄があるので出来るだけ配分を考えて記載します。

細かいな!とお思いの方も多いでしょうがこれだけ具体性がないと施工管理技士として現場を任せられないという判断なのです。

これでもか❗と何故?どうして?を突き詰めて具体的を意識して記述してください。

丸暗記しない

構成が出来上がり、文章もまとまってきたらある程度書いて試験本番でしっかり書けるように訓練します。

しかし丸暗記することはオススメしません。

いくらその通り覚えてもいざ試験となると度忘れしたり、用意された枠の中に文が収まりきらなかったり、また余ってしまったりとアクシデントに見舞われたりします。

そこで上手く立ち回るには丸暗記しようとせず

記述する仕事の内容をザックリでいいから頭で掴んでおく

事を意識してください。

ある程度の内容を掴んでおけば

もし文を忘れた時にも表現を変えても意味は通じる文を新たに生み出すことができますし、そうすれば文の行を調整することも可能になります。

また、丸暗記しなくていいんだと

勉強する際の気持ちも楽になります。

切羽詰まっては効率が悪くなることがありますので完璧を求めずザックリ覚えましょう。

相手に伝わればいいんです

これは、選択記述の問題にも応用できます。

すべての問題を丸暗記するのは大変なので仕事の内容を掴んでおき

この場合はどんな方法が使えるだろうと

頭の中で整理することで自分だったらこの方法で解決できるなと

これをそのまま問題文と照らし合わせて解いていく形です。

自分で現場を回しているつもりで問題を解くと対応しやすいかなと思います。

講義を受ける

実地試験ともなるとより専門的な内容に踏み込んでいくので学科同様プロに頼るのも手です。

この方達はいわば施工管理技士のスペシャリストなので合格させるためにベストな方法を講じてくれるのでオススメです。

まとめ

施工管理技士の勉強法を解説していきました。

学科試験

とにかく問題を解いて慣れる

問題を良く読むクセをつける

講義 通信講座を利用する

実地試験

とにかく具体的に

丸暗記しない

講義 通信講座を利用する

どの資格もそうだと思いますが楽に資格が取れるということはなく苦労は伴いますが合格したときの達成感やその後の仕事での充実度は今までの比にならないくらいです。

建設業でもう一皮むけたいと思う方へ少しでも参考になればと思います。

各施工管理技士の合格基準等につきましては専門のサイトから確認できますのでご確認下さい。↓

https://www.jctc.jp/